今回の尖閣諸島にまつわる諸問題について、日本国政府の対応は、はなはだ疑問が残る。それはそれでたださなければならないと思うが、一方で関心を持たなければいけない課題がもう一つあると思う。それは中国の内政です。
中国は、共産党の一党独裁。民主主義の国ではありません。そのことを忘れて友好友好といっても話になりませんが、他方、今回の騒動を冷静に見ると、中国共産党の一党独裁体制も揺らいでいるのではないかと思う。
私は例の評判の悪い「長城計画」に、平成3年から参加しています。そのことはまた改めて詳しく述べるとして、今から20年前と比べると、明らかに中国共産党のガバナンス(統治能力)は低下している。
今回、中国政府がこれほどまでの強硬姿勢をとった背景は、強硬姿勢をとらなければ、みずからの政権基盤が揺らいでしまうということではないか。つまりかつては押さえ込めていた世論を押さえ込めなくなっているのではないか、そう感じるのです。
経済的自由が増せば増すほど、政治的自由に対する欲求は高まってゆく。共産党政権は不安定になってきている。そのことはアジアの新しい不安定要素となるのではないか。注視する必要があります。
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