中塚一宏の「いっこうで行こう！」

中期プログラム改定

昨日も述べたとおり、大盤振る舞いの景気対策の背景には、消費税増税がある。与謝野財務大臣はホントに正直な人で、昨年末に策定した、消費税を含む抜本税制改革の道筋を示した「中期プログラム」を早急に見直すことを表明。つまりは景気対策の赤字は、後から消費税増税という請求書によってまかなうということです。

まだ経済対策が具体的内容になったわけではありませんが、聞こえてくるのは単年度限りの施策ばかり。恒久措置ならともかく、臨時措置の財源が消費税増税なら、結局はバラマキとそれを口実にした増税でしかありません。

経済対策を見る視点は、目先だけではなく、長期にわたったものでなければダメのようです。

バナナの叩き売り 巨額財政赤字の裏には・・・

政府・自民党が策定中の０９年度補正予算案の財政出動の規模は１５兆円。「真水」とも呼んだりしますが、「世界一の借金王」小渕恵三内閣のときの倍。確かに過去最高ですが、規模だけ競うのはまるでバナナの叩き売り。中身は定かではありませんが、単年度限りの措置なら、まさに「バラマキの上積み」です。

さて、なぜここまでの大盤振る舞いができるのか？それは消費税増税が決まっているから。財政当局が経済対策での赤字国債大増発を認めるのは、後から消費税増税で取り返す密約ができているから。皆さん、ご用心を。

水戸黄門の印籠

先日学生時代の恩師と久しぶりに懇談。恩師いわく「中塚君、外国人が水戸黄門見るとゲラゲラ笑うんやで。ついさっきまでチャンバラしていた連中が、印籠を見ただけでみんな土下座する。日本人はお上の言うことやったら何でも言うこときくんかってな。日本人ってpretty（可愛い）やなっていうんやで。」

政府つまりお役人・お上のいうことはそのまんま鵜呑み。それを垂れ流すマスコミ。大岡越前や遠山の金さんのように、お白州に引っ立てられた人は必ず有罪。小沢代表の秘書も逮捕されただけで有罪確定のように報道されました。

民主主義なんですから、解決するのはお上の「印籠」ではありません。解決するのは国民自身。主権者は国民なのですから。

補正予算と経済見通しの欺瞞

内閣府が６日発表した２月の景気動向指数は、景気状況を示す一致指数が８６．８と前月比２．７ポイント低下。低下は７カ月連続で、０２年４月以来の低水準です。

問題は数カ月先の景気を示す先行指数も５カ月連続で下がっていること。政府は本年度の経済成長見通しを、実質で０パーセント成長としており、昨年度よりも景気がよくなるとしていたわけですが、どうもそのようになりそうもない。

補正予算案の作成指示が総理からありましたが、補正予算を提出するなら本来は経済成長見通しも変えなければならないはず。補正予算案提出は、あまりにも楽観的な見通しに基づく当初予算のさくていだったことを、政府が認めていることになるからです。

長くて５ヶ月

昨日で寒川町で開催していた１４箇所のタウンミーティングも全部終了。合計で３００名近くの皆さんと意見交換させていただくことができ、たいへん有意義な会合でした。

政治とカネはテーマのひとつ。多くの皆さんにお目にかかって説明をさせていただき、またご意見をいただいたことで、たいへん私自身も勉強になりました。

「政治にカネがかかる」の一言では片付けられないくらい政治に対する不信感が高まっていることも良くわかりました。とくかく長くて５ヶ月。来週からはまたまた連作タウンミーティングを始めます。できるだけ多くの人にお目にかかって直接政策と政権交代の意義をお伝えしてゆきます。

「核兵器のない平和で安全な世界」

オバマ米大統領がプラハで演説。「核兵器のない平和で安全な世界」を追求するため、核安全保障サミットの開催を提言するという。たいへんに結構なことです。

核兵器は抑止力として持つもの。その抑止力としての役割は、相手国・仮想敵国に対する抑止力としてであり、ある意味政治力のバックボーンとしての役割が多かったわけです。

ところが冷戦後世界は変わって、脅威は国家からテロ組織へ。これでは核兵器が抑止力とならない。いわゆる「ならず者国家」に対しても同様です。

抑止力にならないものを抱えているぐらいなら率先して廃止したほうが自国の安全を確保できるのはある意味当たり前のこと。世界情勢の変化に対応するという意味において、たいへんにクレバーだと感じます。

４４歳になりました

今日は絶好のお花見日和。お花見会場を３件掛け持ち、午後からはミニ集会を３会場。

車で移動中に、北朝鮮のミサイル・ロケットの発射情報があったり、その後すぐに誤報であったり。困ったものです。

今日４月４日は私の誕生日。４４歳になりました。寒川のタウンミーティング会場ではお菓子やお花をいただきました。感謝。恥のみ多い４４年間の人生ですが、今日も多くの皆さんに激励いただきました。重ねて感謝。がんばります！

官尊民卑

「士農工商」という言葉があるけれど、江戸時代以来、どうも日本は制度が変わっても、中身が変わっていないような気がします。

政府は２００９年度の補正予算案提出を決定。景気対策の必要性はいうまでもありませんが、問題はその中身。「お上」の用意したメニュー・官僚のつくった予算や法律を追認するだけが国会の役割なら、国会はいらないし、野党はいりません。

アメリカでオバマ新政権があれほどはやく景気対策を成立させたのは、上下両院が話し合って景気対策案を一つに取りまとめたから。与党民主党の方が上下両院とも多数を占めているにもかかわらず、民主党が野党共和党の意見を聞いたからこそ、早く成立したのです。

日本の国会は参議院で与野党逆転中。政府が早く経済対策を成立させたいなら、野党の意見を取り入れて修正するべきなのです。

各種世論調査といただいたご意見

おとといこのブログで書いたように、小沢代表の進退について、いただくご意見はだいた３通り。

よくよく考えると世論調査の数字とも一致しています。辞めるべしが３分の２、続投すべしが３分の１です。

そして政権交代に期待する声は以前とまったく変わっていません。今回のことでがっかりされた方も多いことと思います。その点については本当に申し訳なく思います。ご期待いただいている皆さんにしっかりと応えられるようにがんばります。

補正予算

景気対策のためとは言え補正予算の連発は著しく財政規律を損ないます。

予算案は７月から編成作業がスタート。その際には概算要求基準を財務省が提示、各省が予算を要求して、それが査定されます。年末までかけて予算編成作業が行われ、最後は大臣折衝でしめる。こういう一連の作業がまったくないのが補正予算案の編成です。

未曾有の経済危機とはいえ、補正予算案の中に本予算では入れられないようなムダな事業が入ってしまうこともままある。そして財源は赤字国債。よくよく精査が必要です。