中塚一宏の「いっこうで行こう！」

「経営者保証に関するガイドライン」

本日の新聞に、「経営者保証に関するガイドライン」に関する記事が出てました。「経営者保証に関するガイドライン」は昨年末に策定されたもので、中小企業の転廃業を助けることもその目的の一つ。私の永年の持論です。

円安になってもなかなか輸出は伸びませんが、国際分業を視野に入れた場合、他国特にアジアと真っ向勝負しても勝てないなら、早めに見切ったほうがよいと思う。

その他、経営環境や経済環境変化についても同様です。

問題は、借金があるとやめられないこと。廃業できる人・新しいことにチャレンジできる人というのは、無借金である場合が多い。「やめられるものならやめたいけれど、借金があるので、、」というお話をよく聞きました。

「経営者保証に関するガイドライン」を活用して、転廃業を容易にすることは、経済活性化のために大きな意味があると思います。もっと活用を期待したい。

技術革新

原油安の要因の一つに、シェールガス革命があると言われています。採掘方法の技術革新によるものですが、歴史を長いスパンで考えるとき、技術が世の中を大きく変えるというが、今更ながらよくわかる。

世の中を変えるのは、政治、経済。そしてなによりも技術革新。先日の京都大学の講演でもお話ししました。後輩の理科系の諸君に頑張って欲しい。

原油安

１１月中旬、原油価格は６０ドルを割るかななどと話していたら、なんのことはない１２月に入って５５ドルも割り込んでしまいました。

原因については色々な要因があると思いますが、問題はその現象の方。日本銀行の物価安定目標２パーセントが遠のくことになるやも知れず、年明けも要注目。

福一４号機の使用済み燃料取り出し

福島第一原発４号機の使用済み燃料をすべて取り出しを終えたとの報道。

２０１２年の７月、試験的に使用済み燃料を取り出す作業に立ち会ってから約２年半。感無量。関係者のご労苦はいかばかりであったかと思います。大きな前進です。

まだまだこれから多くの課題が山積。完全廃炉までの道のりは遠い。抜本的にプランＢを考える必要性もあるのではないかと思います。

消費税「引き上げるべき」論者を黙らせる方法

１０月末、日本銀行の第二弾金融緩和を受けて、「特に消費税の引き上げについては、引き上げなかった場合、「引き上げるべき」論者を懐柔するのは難しい」と書きました。

「引き上げるべき」論者を黙らせる方法が、解散総選挙だったということです。安倍総理、第一次内閣の時とは別人のよう。

「先ず其の愛する所を奪わば、即ち聴かん。」

選挙関係の投稿について、結構反響があったので再度。

陣立の整った敵の大軍が攻めてきた時にはどうするか。孫氏の兵法によれば「先ず其の愛する所を奪わば、即ち聴かん」。すなわち、敵が一番大切にしているもの（場所）を奪うべしと。そうすればこちら側が戦局を操れるようになる。

競うならアベノミクスの三本目の矢である成長戦略で。女性の社会進出も、再生可能エネルギー普及も、すべて成長戦略にできる。

京都大学で講演しました。（動画あり）

１２月８日、京都大学エネルギー科学研究科にて講演させていただきました。

私が入学・卒業した頃は、工学部金属系学科冶金学教室鉄冶金研究室でしたが、今はエネルギー応用科学というカッコいい名称に変更。私が一般社団法人自然エネルギー推進会議の理事兼事務局長や、再生可能エネルギービジネスに携わっているというので、お招きをいただいたのですが、話の中身は学術とは全く関係のない話。再生可能エネルギーの普及状況とビジネスの実態についてお話ししました。

講演１時間、その後の質問が相次いで３０分。これが一番嬉しかった。動画をアップします。ご覧ください。

 

「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」

多くの仲間が師走の選挙を闘いました。返り咲いた人もいれば、苦杯を嘗めた人もいる。特に残念な結果だった人には、今はゆっくり休んで欲しいと申し上げたい気持ちでいっぱいです。力を出し切って頑張られたことと思います。その人に「また頑張って」というのは、私にはできません。

海江田代表はお気の毒だと思う。個人的にもとても親しくお付き合いいただいてまいりました。心からお疲れさまでした、と申し上げたい。

選挙に出なかった者が、余計なことを書き連ねました。恐縮です。でも「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」と言います。ぜひとも政権交代可能な二大政党政治を日本に定着すればいい、そう心から願ってます。

政局のマネージメント

今年の春先のことですが、民主党のとある幹部から電話があり「ひょっとしたら年末に、消費税引き上げ延期を争点に選挙を打ってくるかもしれないぞ」。結果としてその通りになりました。

なかなかの政局感です。しかしそこまで読んでいたなら、なぜそれに対する備えをしっかりしなかったのか、それについては全くもって疑問だしとても残念です。あるいは争点を消すという意味で、先に消費税延期を提案するなど、やり方はあったのではないかと思います。

政治というのは、政策的に正しいことを言っていたからといって、それが常に支持されるとは限らない。老獪さというか、政局を大きく動かす、組織を動かすマネジメント能力が必要なはずです。その点では自民党に遠く及びません。

総選挙の争点 ３

例えば女性の社会進出にしても、構造改革の切り口で語るべきだと思います。非正規雇用を正規雇用に、というのは、それはそれで結構ですが、やはり成長に寄与するものでなければ説得力がありません。

そもそも私が男女共同参画担当大臣をつとめていた時、男女共同参画は民主党の看板政策であったように思います。女性が社会に進出することによって、労働力不足も解消できるし、女性が指導的地位に就くことによって、経済が活性化する、そのことを主張していたのに、です。

いずれにしても、もっと骨太に経済を語るべきです。雇用こそは最大の社会保障ですが、その雇用は経済成長することによって生み出されます。