中塚一宏の「いっこうで行こう！」

消費税１２％が必要、なんだそうだ

政府は、経済財政諮問会議に新たな財政再建目標などを盛り込んだ「経済財政改革の基本方針２００９」（骨太の方針）の原案を提示、合わせて財政健全化に向けた中長期試算を公表。２０１１年度以降、消費税率を現在の５％から７％引き上げて１２％にする必要があるとの判断を示したそうです。

ごりっぱ。「今のままなら」という方が分りやすいし、正直。消費税率の問題も含めて、次の総選挙の焦点は、「今のまま」か「変える」のか、です。

自民党の無駄遣い撲滅プロジェクトチーム、だらしなさすぎ

先ごろ成立した補正予算に盛り込まれている「国立メディア芸術総合センター」いわゆる国営マンガ喫茶に自民党内からも反対の声が上がっているのだそうな。

こういう政治が一番いけない。成立させておいてからいまさら反対などと、無責任極まりない。反対ならなぜ補正予算案の審議中とか採決の時に意思表示をしなかったのか？人をバカにするのにもほどがある。

こういういい加減な自民党政治を終わらせるためにも、政権交代が必要なのです。

なくならない天下り

これだけ世間の批判を集めているにもかかわらず、農林中央金庫では子会社である農林中金総合研究所にわざわざ理事長を設けて農水省の元事務次官がその職に就くという。

農林中金は天下り批判により、内部プロパーを理事長に据えたばかり。にもかかわらず子会社で天下りを受け入れるとは、よほど圧力があるのでしょう。

もちろん、農水省はあっせんは無いと言い張るでしょうが、そこが曲者。たまたまにしてはできすぎている話は疑ってかかった方が良い。これが官僚任せの自民党政治の限界です。

誰でも立候補できる制度を

メールで頂いたご意見の中に、「公職選挙への立候補の自由の拡大の提案」がありました。我が意を得たりです。

世襲が問題になっていますが、なぜ世襲がここまで増えるかというと、要するに誰でも立候補できないから。かく言う私も、４年前に落選してまずは自分が食うこと、家族を養うことを第一に考えねばなりませんでした。多くのみなさんにご支援を頂いているおかげで、政治活動を継続させていただきましたが、当選同期・落選同期の仲間の中には、続けられないので引退した人もいます。

政治参加の方法はいろいろです。まず第一は選挙に行くこと。政党・候補者を応援すること。そして自分で立候補すること。誰でも立候補できる制度を整備することは、日本の民主主義にとって最重要の課題です。

集団安全保障と自衛権

対北朝鮮の国連決議。強制力を伴うものになるとすると、いよいよ隣国の日本の役割が一番大事になる。

国連決議があった場合には何をするのか。これまで国連決議があろうとなかろうと、日本独自の理屈をこねくり回してきましたが、日本のすぐ近くで行われる行動に関すること。今までのように波濤万里を隔てた外国での話ではありません。

なし崩しにならないように、またその他の活動と整合性が取れるように、今まで日本が先送りしてきた問題に決着を迫られることになります。

４年前の総選挙で抜け落ちていたこと

迷走を続ける日本郵政の社長続投問題。結局なんでこんなことになるかというと、小泉郵政民営化にムリがあったと言うことです。

そもそも民営化のようで民営化ではない。社長の人事に国が関与するなど、民間会社に対してはあってはならないことのはず。ところが公然と人事に介入する発言が起こるわけですから、これでは民間会社ではありません。

はっきりして欲しいのは、「民営化が間違っていたのか、そうでないのか」ということ。民営化が正しいなら、「どのような民営化ならよいのか」ということ。４年前の選挙では議論されなかった点です。

「西松事件」に関する報道が海外のメディアからどういうふうに見られているか？

ニューヨークタイムズのホームページ、５月２９日の「Memo From Tokyo」は「In Reporting a Scandal, the Media Are Accused of Just Listening 」と題して、西松事件に関する日本のメディアの報道ぶりについて書いています。

「日本のメディアは検察から聞いたことをそのまま書く」とし、日本特有の制度である「記者クラブ」制度についても言及。トップページから「ozawa」で検索すれば記事が出ます。ぜひ皆さんもご覧になってください。

メディアの役割は権力の監視のはず。小沢氏には説明責任を求めるならば、検察に対しても説明責任を果たすよう求めていただきたいものです。

「自分党」の人たち

国会の会期延長が決まって、選挙向けパフォーマンスが花盛り。

総務大臣は、日本郵政社長の人事に絡んで辞任を示唆。自民党総裁選挙前倒しを求める声も公然と出てきて、麻生総理もご苦労なことです。

民主党はバラバラと言われるけれど、選挙互助会というのは自民党のことだと思う。理念よりも哲学よりも、自分たち個人の当選を優先しているからです。そもそも自民党ではなく「自分党」。選挙が近くなれば、なすますそのようになってゆくはずです。

マスコミの予測とは違って・・・

公職選挙法によれば、

第31条　衆議院議員の任期満了に関る総選挙は、議員の任期が終る日の前30日以内に行う。

２　前項の規定により総選挙を行うべき期間が国会開会中又は国会閉会の日から23日以内にかかる場合においては、その総選挙は、国会閉会の日から24日以後30日以内に行う。

となっているので、この延長国会で解散しなければ、投票日は自動的に８月２３日となる。一方、８月１１日以降の投票日は結果において、任期満了選挙と同じこと。だからいくら解散したからといって８月３０日とか、９月６日に投票日を設定するのは、任期満了選挙を先延ばしするだけのこと。先延ばしは総理のリーダーシップとは逆行するのだから、解散は８月１１日以前になるはず。マスコミの予測とは違って総選挙は早いのではないかという気がします。

国会が会期制をとっているのはナゼか？

日本の国会は会期制をとっていて、通常国会は１５０日。なぜかというと、なんでも多数決で決める国会において、多数派の数の横暴に一定の歯止めをかけるために導入されているのです。

政府・与党は限られた会期の中で、成立させたい予算や法律をあらかじめ決めて国会に提出します。それらが会期内に成立しないということは、その予算・法律に問題があるか、それを提出している与党に問題があるかいずれかの理由による。その場合は国会を閉じて、みな選挙区に帰って頭を冷やし、国民の声を聞こう、というのが会期制の趣旨。今回の場合は、補正予算案ではなくて、当初予算を撤回して出しなおすのがスジだったはず。

とうことで、なんでもありでは困ります。他方、これで解散の時期もだいたい見えてきました。