中塚一宏の「いっこうで行こう！」

「３つの過剰」 近年の経済政策を振り返る２

大学を出て政治の世界に飛び込んで、かれこれ２０年近くが経とうとしています。バブル崩壊後の「失われた１０年」の間にうったいろいろな経済政策に関った経験から、近年の経済政策の問題点とさらにこれからの政策のポイントを（反省も含めて？）自分なりにまとめてみたいと思います。

バブル崩壊は資産デフレが日本経済を襲いました。土地や株の価格下落によるものです。そして日本の企業は「３つの過剰」に悩み続けました。過剰債務、過剰設備、過剰雇用です。この「３つの過剰」取り除かないと日本経済の回復はおぼつかないということで、その対策に全力が挙げられました。法人税減税、不良債権処理のための税金投入、雇用コスト引き下げのための非正規雇用の増大です。その結果が最近の日本の経済社会です。

近年の経済政策を振り返る １

２００２年から続いてきたと言われる景気拡大。実感のない人が多いことと思います。
なんせ企業収益は拡大してきましたが、民間の給与所得はずっと減少傾向。すなわち働く人の犠牲の上にたって企業が儲けるという構図。また景気拡大の牽引車は外需が中心で、輸出が好調だったからですが、それが世界経済の混乱でストップするととたんに国内景気も悪化。外需に変わる牽引役を早く見つけ出さなければなりません。
ここ数年来の経済の現状、経済政策の問題点を分析することはこれからの対策を打つ上で非常に重要です。なんといっても最大の問題点は、外需から内需のバトンタッチが上手く行かなかったということです。

菅直人代表代行来藤

先週の岡田克也副代表に続いて本日は菅直人代表代行が藤沢入り。一緒に藤沢駅南口で街頭演説をしました。

開始時刻の午後四時に近づくにしたがって、どんどんと通行されている方の足がとまりあっという間に南口の二階デッキは黒山の人だかり。

私の尊敬する菅代行の「菅節」が炸裂。菅代行の大臣経験にもとづく日本の政治の役人依存ぶりの話しはとてもわかりやすい。政権交代の意義も皆さんによくお伝えできたのではないかと思います。千葉景子参議院議員、牧山ひろえ参議院議員にも応援演説いただきました。

選挙戦中でもないのに多くの皆さんにお聞きいただき、感謝の言葉もありません。ありがとうございました。

「選挙という政局よりも・・・」

「選挙という政局よりも・・・」ちょっとお里が知れる発言です。まあ総理ご本人が「育ちは悪い」と言っているようですが。

選挙は民主主義の基本中の基本。国民の意見を聞く最重要の手段です。その選挙を「政局」扱いしているようでは、「国民の意見は聞かない」と言っているようなもの。選挙を政局次元でしか捉えられない政治家を総理に頂く日本は本当に不幸な国です。

「経済危機だから解散できない」というものおかしい。まったく逆です。危機だからこそその対応策を明らかにして、国民に決めてもらう。選挙こそ危機を乗り切るのに必要なことなのです。

「なんとなく」

「なんとなく」と言えば田中康夫さん（何となくクリスタル）。
なくて七癖。あまり人のことは言えませんが、「なんとなく」は麻生総理の口癖なんだそうです。
「なんとなく」は「とりたてて何ということもなく」と言う意味なんだそうですが、私自身が使う時には、「理屈じゃない」とか「意味なく」という意味で使うことが多いようです。（例）「なんとなくそう思った」等。
選挙が伸びたのも「なんとなく」解散も「なんとなく」か？「なんとなく」って「なんか」ダメな感じがします。

「投票予定日」

「なかなか解散しないね」「麻生さんも優柔不断だね」支持者からよく言われます。麻生総理の立場からすれば、７年かけて４度目の挑戦でやっとつかんだ総理の座。ちょっとでも長くやりたいのは当たり前でしょう。次の総選挙では自民党の議席は減らすことが確実なのですから。
今までかつてないほどに、投票日の憶測が乱れ飛びます。珍しいことです。マスコミ各社は選挙を心待ちにしているようで報道も過熱気味。これほどまでに「投票予定日」が飛び交うということは、自民党内部が混乱しているということ。マスコミも困惑気味です。この自民党内の混乱ぶりがこれからどうなるのか。よもや麻生総理が政権を投げ出すあるいは麻生総理が自民党から投げ出されることはないと思うけれど、要注目です。
それにしても福田前総理はどんな気持ちで今の政治状況を見ているんでしょうかね？せっかく辞めたのにね。

心の底から分かったか！ 「消えた年金問題」の責任

なにぶん「消えた年金」を心待ちにされている方は、ご高齢の方が多いわけで、一刻も早く支給してあげるのがスジです。それが半年だの一年だのかかること自体が問題。これが消えた年金に延滞利息でもつくことになれば、給付を急げ、ということになるのではないか、そう思います。
いずれにしてもこの類いの話を聞くと、年金保険料の支払い記録をなくした責任が国にあるということを、心の底から分かっていないのではないかと感じます。けしからん話です。

「消えた年金」に利息を！

最近「消えた年金」問題に関する相談やご意見を多く頂きます。年金特別便が到着しだしているということと（私にも来ました）、この問題がいかに根深いかを物語っています。
先日頂いたご意見には、「今年の４月に消えた年金が判明して、年金額が確定した。半年ぐらいで払えるということだったが、さらにあと半年から一年かかるらしい。消えた年金分には税金がかかるのに、支給が遅れる年金自体には利息がつかない。納得できない」というもの。
いや、全くその通り。税金を納めるのが遅れたらすぐに延滞金の催促が来ますが、年金の支給が遅れても利息がつかないのは確かにおかしい。これは検討しなければならない課題です。

金融危機にはスピード感ある対応を

GMとクライスラーが合併するかも、なんて話を聞くと、アメリカ経済の様子が尋常ではないことが良く分かります。なんでもかんでもサブプライムローンのせいにするけれど、何度も言うように根本は実体経済の問題。アメリカに必要なのは、金融危機対応に併せて、経済対策です。
しかしそれにしてもどうもアメリカの動きが鈍い。イギリスでは金融機関の国有化によって、断固たる決意を示しましたが、アメリカ政府の対応は煮えたか焼けたか良く分からない。不良資産の買い取りにしても、資本注入にしても、金融機関の財務内容を把握していないと話になりませんが、それさえできているのかどうか分かりません。１０年前日本も何度も言われましたが、スピード感ある対応を望みたいものです。

テロ支援国家指定解除

外務省は「かつてないほど日米関係は良好」としていました。私は決してそんなことはない、日米間には本当の信頼関係がまだないと思ってましたが、やはりという感じです。
イラクやインド洋に自衛隊を派遣しても、アメリカの日本に対する扱いはこの程度。どうも日本の外交は、手段と目的を取り違えているように思う。いままで「海上給油活動を中断すると良好な日米関係にヒビが入る」と主張していた政治家、官僚、マスコミには、是非説明を求めたいところです。海上支援活動が継続できなければ「国益を損なう」と主張していたその「国益」とはなんなのか、是非説明してもらいたい。