イラクのマリキ政権が発足して一年経ちました。イラクは依然として内戦状態にあるとされており、今年の一月、アメリカがイラク新政策として、二万人の兵士を増派を決定しています。
あまり日本では報道されないのですが、イラク国内では、イスラム教シーア派が過半数を占めているそうで、選挙によって代表を選べば、シーア派中心の政権ができるのは当たり前の話。フセイン元大統領はスンニ派で、シーア派を弾圧していたわけですが、そんな過去の事情もあって、内戦が長引いているのでしょう。
アメリカにとって事情を複雑にしているのは、シーア派はイランやレバノンにおいても多数を占めているということで、サダム・フセインの排除には成功したものの、結果としてシーア派が勢いづいてしまったこと。イラク情勢が「泥沼」と言われる背景には、こういった事情があり、中東情勢および世界情勢に与えている影響は決して小さくありません。
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