赤山禅院の住職、叡南覚照老師(御前様)からは、実践を通じていろいろなことを学んだ。
京都市内のとある商店街が、子供向けの花火大会を開催していた。京都は文化財が多く、市内においては打ち上げ花火は禁止されている。そこで、仕掛け花火を中心に賀茂川の河川敷で花火大会を続けておられた。すべて手作りである。「子供向け」とはいうものの、仕掛け花火自体は、四間四方(約7メーター)あり、立派なものだった。主催者の高齢化と資金難から、10回めをもって終了するとの話を聞き、学生を集めてお手伝いに参画した。
まずは花火づくりのために、花火の免許が必要である。「煙火打上従事者手帳」というのだが、花火屋さんにお願いしてそれを取得。仕掛け花火の枠作りから始め、その枠に「ランス」と言われる人差し指くらいの大きさの花火を取り付けて、漫画の主人公の形を作ってゆき、最後に束火線でランスを結んでゆくと完成。打ち上げ花火禁止なら、横に伸ばそうということで、「ナイアガラの滝」花火を600メーター用意した。次に資金集め。それまでは商店街の皆さんだけでまかなっていたのだが、広く京都市内の企業から協賛金を募って歩いた。そして行政との交渉。行政からすると、市内のど真ん中で花火なんかやって欲しくないに決まっている。許認可には本当に苦労した。
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