中塚一宏の「いっこうで行こう！」

事業仕分け雑感

週末のタウンミーティングで何人かの方からご指摘いただいたのが、事業仕分けに各省の政務二役（副大臣、政務官）が出席しているということ。すなわち仕分けられる立場として、政治家である副大臣や政務官が出席しているのですが、このことに違和感をおぼえる方が多い。

個別の事業について、本当に必要かどうかを判定するのが事業仕分けのはず。時代に合わなくなっている事業や陳腐化してしまっている事業を選り分けることが目的なのに、仕分けられる立場の役所側にたって、副大臣や政務官が答弁している様は、まるで官僚の言いなりで、旧体制を擁護しているように見えるとのこと。

確かに政権交代後に始めた事業なら、政治家同士で議論することも必要かも知れませんが、そうでない事業についてまで役所側にたって事業存続のために論陣をはるとなると、私自身も違和感をおぼえます。

説明は事務方だけで十分。本来なら大臣を始めとする政務三役の決断で事業の存否を決めることだってできるからです。

０９マニフェストと１０マニフェスト

問責決議案が可決された週末の国政報告会。多くのみなさんから政権の行く末についてご心配いただく。特に外交安全保障関係についての関心も今までになく高まっており、多くの質問を頂きました。

私が取り組んでいる税制改正についても党内の議員はもとより、支持者のみなさんからも、そもそもの公約の原点に立ち返れというご指摘がある。だから今一度、民主党が政権公約として何を約束したのかを明記し、その上で来年度の改正や当面の課題について答えを出してゆかねばなりません。

０９マニフェストか１０マニフェストか、どちらを尊重するべきかと言えば、答えは自ずと明らか。もちろん０９マニフェスト、勝った選挙のマニフェストです。

虻蜂取らずになる懸念

今の政権は、「経済財政一体」と言う意味においては、財政に偏りすぎていると思う。そして財務省という役所も、名前が大蔵省から財務省に変わってから、財政偏重になっているような気がしてなりません。

確かに増加し続ける借金は、国民生活に悪影響を及ぼすことになる。しかし財政再建目標を単年度ごとに設定するというのは、かえって自縄自縛におちいり、景気は回復しないし財政も健全化しないという結果になる可能性が高いのではないか、そう思うのです。

経済成長・景気回復を前提としない財政健全化路線はとるべきではない。夢がないな、と思うのです。

 

経済財政一体

来年度税制改正の一大テーマが法人税減税。一方で政府は「pay-as-you-go」原則すなわち新規の支出や減税などを行う際に財源確保を義務づけています。

だから単年度で増減税の帳尻をあわせようとして、ムリスジの課税ベース拡大つまり増税が行われようとしているのですが、どう考えても法人税減税とは関係がないようなナフサ課税などということになるのは、どう考えてもおかしい。

単年度で増減税一体に固執するからこのようになるわけで、経済さえ回復すれば法人税を中心に税収は増える。先行減税でもいいはず。減税財源の半分でも手当てできれば十分。経済財政一体です。

補正予算成立の夜

今日は朝食勉強会。細野豪志衆議院議員をゲストに迎えてお話を聞く。政治家はなかなか他の政治家の話を聞く機会がない。そう言う意味では私自身もたいへん参考になりました。朝食勉強会終了後、東京へ向かう車の中で政局について意見交換。厳しい状況認識は全く一緒。さてどうする。

東京着後は例によって税制改正に没頭。その間参議院で補正予算案が否決。その結果を受けて衆議院本会議が開会されましたが、予定されていた時間が遅れて午後７時３０分から第１回目。参議院で補正予算案が否決された報告が議長からあり、その後両院協議会が開催。２回目の本会議で協議相整わず、憲法の規定により衆議院の議決が優先して予算が成立することとなる。安堵。しかし与党は待つのが仕事。つくづくそう思うけれど、その間いろいろな仕事もこなすことができた。小沢氏と懇談も。

午後１０時過ぎ、衆議院本会議散会後帰宅するが、その間も参議院は本会議で官房長官などの問責決議案の採決が行われる。週明けの国会、野党は審議拒否戦術をとるのか？臨時国会は後一週間で終わりだけれど、年明けの通常国会はどうなるのか？あと一週間の会期の間にもいろいろな動きがあるに違いありません。政策的にも政局的にも、来週は忙しくなりそうな。

 

 

小泉政治以降

小泉政治以降、政治が変わったなと思うことが二つある。

一つは、閣僚答弁が荒っぽくなったということ。現在では与野党問わずです。私が初当選したときの大蔵大臣は宮澤喜一氏。私は同期当選のトップをきって国会質問をしましたが、新人の私に宮澤氏は本当に丁寧に答弁して下さいました。売り言葉に買い言葉のような質疑はなかった。

もう一つは、総理選びが世論に左右されやすくなったということ。もちろん世論の支持があるということは大切なことですが、政策よりも理念よりも哲学よりも、世論調査が重視される政治になってしまったのは残念なことです。高度情報化社会でいろいろな情報伝達手段が発達している割には、マスコミの報道することだけが政治だという風潮も加速してるように思える。

それが民主主義と言えなくもありません。政治に何を求めるかは人それぞれ。それも折り込んで乗り越えなければ良い政治はできないのかもしれません。

政局と政策

飛び石４連休が終わって東京で再起動。朝から来年度税制改正関連の来客が１５分おきに来室。その合間を縫って後援会支部の国会見学をご案内。食べ損ねた昼ご飯を夕刻の税制改正ＰＴ役員会開始前に、議員会館地下にできたコンビニで買ったおにぎりですます。政調会長と打ち合わせの後、税制改正ＰＴ総会へ。

ヘンなもので、選挙区にいるときの方が政局話がさかんなのに、永田町にいると政局にかまっている余裕がないほどに、税制改正に忙殺される。

マスコミは政局を卑下して政策を重視すべしとの報道をするけれど、その割には政策のことが分かっていないのがマスコミそのもの。私が手がけている温暖化対策の税についても、なぜか環境税と報道している。私は環境税と言ったことはないし、温暖化対策の税と環境税は別のものです。

一方で政局はある意味ひじょうに重要。どんな政策も多数を占めなければ成立しないからです。多数派を占めるための政局は、欠くべからざるものであって、ねじれ国会だからこそ、政局と政策は相互補完関係であることを痛感します。

答えと解決方法

勤労感謝の日。かつての新嘗祭。選挙区内の神社で新嘗祭に参加。その後は神社関係者と直会（なおらい）。この神社の新嘗祭の直会では、濁り酒が出るのが恒例で、ことしもそれを頂きながら参加者のみなさんにご挨拶。行く先々のテーブルで当然のように政治談義になります。

夕刻からは東京で、選挙区内の大学学部の周年記念レセプションに参加。いならぶ斯界のなだたる学者さんたちと懇談。

市井の方とでも高名な政治学者の先生とでも、聞かれること、話題は同じ。「なんでこうなってしまうのか？」自分なりの答えはもちろんある。でも答えはあっても解決方法はそれとは別。

明日から国会はどのように転がるのか。とにかく乗り切らないと。

 

混乱収拾の期限

今日は連休の合間を利用して、後援会支部のみなさんのバス旅行。あいにくの天気でちょっと残念でした。

そのバス旅行のさなか、法務大臣辞任の報が。やれやれ。「たいへんだろうけど頑張って」とお声をかけていただくたびに、申し訳ない限り。私自身は国会対応の外にいて税制改正三昧なので、たいへんなのは来年度の税制改正案作成作業なのですが、確かに次期通常国会でも、このような政治状況が続けば、今作成中の税制改正案も成立しません。

補正予算成立の道程も明らかにならない現在、来年のことを言うのは時期尚早かも知れませんが、体制を立て直すなら年内しかない。通常国会こそ正念場だからです。

続落

今週末も何カ所かで国政報告会。民主党に対する不満は極度に高まっている。世論調査の結果も次々と入ってくるが、内閣支持率続落に歯止めがかかりません。鳩山政権と違って特徴的なのは、政党支持率も続落していること。鳩山政権のころは、内閣支持率が下がっても政党支持率は高止まりしていたのに。

国政報告会でもいろいろな意見が出る。一つ一つに丁寧にお答えするものの、自分自身も内心やるかたない気持ちになることもある。最後は皆、「身体に気をつけて頑張って」と声援を送っていただいて終わるのだけれど、やはり支持者とはいえモヤモヤは消えていないのがわかる。自分なりにダメになっている理由をお話をして、ご納得は頂いているのに、です。

党の支持率まで下がるとなると、内閣入りしていない私としても、放っておけない。考えなければ。