代表選挙期間中、夕食をとりながら小沢氏と打ち合わせした際のこと、「君も髪の毛、薄くなったなぁ。まあオレもだけどな」と小沢氏。「そうなんですよ。白髪も増えました」と私。小沢氏は68歳、私は45歳。この20年ほどの間、本当にいろいろなことがあった。ただなるだけなら20年前に総理になれた人が、いま乾坤一擲の闘いに臨んでいる。
政治とは、情熱と判断力の二つを駆使しながら、堅い板に力をこめてじわっじわっと穴をくり貫(ぬ)いていく作業である。もしこの世の中で不可能事を目指して粘り強くアタックしないようでは、およそ可能なことの達成も覚束ないというのは、まったく正しく、あらゆる歴史上の経験がこれを証明している。しかし、これをなしうる人は指導者でなければならない。いや指導者であるだけでなく、−−はなはだ素朴な意味での−−英雄でなければならない。そして指導者や英雄でない場合でも、人はどんな希望の挫折にもめげない堅い意志でいますぐ武装する必要がある。そうでないと、いま、可能なことの貫徹もできないであろう。自分が世間に対して捧げようとするものに比べて、現実の世の中が−−自分の立場からみて−−どんなに愚かであり卑俗であっても、断じて挫けない人間。どんな事態に直面しても「それにもかかわらず!(デンノッホ)」と言い切る自信のある人間。そういう人間だけが政治への「天職(ベルーフ)」を持つ。
マックス・ヴェーバー『職業としての政治』 (脇圭平訳、岩波文庫)
最後の最後まで政策をうったえよう。いよいよ明日には結果が出る。
そして明後日15日は愛娘の7歳の誕生日。ここ何日間かは寝顔しか見ていないけれど、プレゼントはもう買ってある。
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