中塚一宏の「いっこうで行こう！」

ヨーロッパ中央銀行、ドイツ連邦銀行

欧州中央銀行では経済総局次長、経済動向局長のクロッカース氏と、ドイツ連邦銀行ではドムブレット理事と意見交換。
ドイツ経済はたいへん好調。それもそのはず、ユーロ安で輸出が牽引力になっているから。
ギリシャの財政危機についての意見交換がメインテーマでしたが、欧州中央銀行やドイツ連邦銀行は、リーマンブラザーズショック以来の金融危機の対応にも追われていて、特にドイツでは公的資本注入や一時国有化が行われているとのこと。まるで10年前の日本の様でした。
ギリシャ問題について、EU、ECB（欧州中央銀行）、IMFが強調して支援をしていて、トロイカ体制というのだそうですが、資金融資や信用供与など万全の対策を講じているとはいうものの、ドイツ国債との金利差スプレッドはあまり縮まらない。そのことを質問してみましたが、明確な答えはありませんでした。
通過を統合すれば、EU各国の国債金利も収れんしてゆくというのは幻想。金利差が縮まらないのはいた仕方ないという感じでしたが、それだけまだギリシャの財政危機が深刻だということ。ドイツ連邦銀行では、ギリシャのみならず、ドイツについても財政赤字削減の重要性を主張していました。
ギリシャを助けるのではない、ユーロを守るためだ、と力説していたのが印象的でした。

ソブリンクライシス

 ギリシャの財政危機とその支援策を調査するため、ヨーロッパにいます。
まずはフランクフルトでヨーロッパ中央銀行とドイツ連邦銀行を訪問。ついでギリシャ入りしてアテネで財務大臣や中央銀行総裁に面会する予定です。
それからベルギーのブリュッセルに飛んでEU本部、最後はパリでOECD経済協力開発機構を訪問します。
先の先の参議院選挙でも大きなテーマとなった財政再建。ギリシャの実態はどうなのか、支援策はいかなるもので、有効なのか、調査をして参ります。

例えば法人税関係

新聞報道によれば、日米欧の企業の手元資金がダブついているとか。その理由にはいろいろあるでしょうが、活用しない手はありません。
設備投資促進税制をし組むべきです。
当期利益が無ければ、損失繰り述べ期間を延長して利益を出して、その上で設備投資額に応じて一定割合を税額控除するとか、加速度償却を行うとかいった制度によって、カネを動かす努力を。
法人税收は減っても、もともと低迷しているわけだし、設備投資が増えれば波及効果は大きいはずです。

例えば贈与税

需要を増やすためには、消費と投資。そのうち消費は個人消費が主役です。

贈与税の非課税枠を拡大し、対象も住宅以外のものにも広げることによって、消費がさかんな世代へと世代間の所得移転をうながすことができるのではないか。

対象の具体的なことについては、よく考える必要があると思いますが、一考の価値ありではないか。贈与税収は落ちるかも知れませんが、消費が活性化して経済のパイが大きくなれば、その他の税目で税収が増えるに違いありません。

景気回復に税制を活用すべし

４～６月期の国内総生産・ＧＤＰの速報値が実質で０・１パーセントプラスに留まった一番の原因は、リーマンショック以来低迷をしてきた日本経済の反動回復がいっぷくしたこと。それにしても大方の予想を裏切る低さでした。

金融政策はあいかわらずの緩和基調にあるので、やはり足りないのは需要。財政出動によらない需要創出を行う必要があり、それには日本の法人・個人がもっている資産を有功活用することです。

個人金融資産は１４００兆円あると言われている。その内の３パーセントがうごけば４０兆円超。今のご時世、税収よりも多い額です。

そのためには、税制を活用するべき。おカネが動きやすくなる税制改正が必要です。

菅政権に足りないもの

内閣府が今日発表した４～６月期の国内総生産・ＧＤＰの速報値によると、物価の変動を除いた実質ＧＤＰ前期比で０・１％プラス。

年率に換算すると０・４％増で、３四半期連続のプラス成長ではあるものの、前期から急激に減速、大方の予想を裏切る低さでした。そしてドルベースではとうとう中国に抜かれました。

菅政権に足りないものは、マクロ経済政策。

「新成長戦略」等は潜在成長率を引き上げるためのもので、否定はしませんが、経済は循環しながら成長してゆくのであり、景気への配慮が十分ではない。

もちろん新成長戦略と景気対策のベクトルは揃える必要があり、財政出動の余地も限られてはいます。でもできることはいっぱいある。これから順番に提言してゆきます。

八月は鎮魂の季節

今日は終戦の日。最近では、「先の戦争」というと湾岸戦争のことだと思う若い人も多いのだそうで、時と時節の移り変わりを感じます。

かくいう私も昭和４０年生まれ。おかげさまで近い親類縁者で出征したり戦死したものはおりません。子供の頃、死んだ父から終戦当時の混乱した状況（父は昭和９年生まれ）を聞かされたぐらいのもの。それも京都のことですから、首都圏や軍事重要拠点の都市とはまったく事情が異なることでしょう。戦争体験を語ってくださる方も年々減る一方。

しかし戦争の悲惨さを語り継ぐのと同じくらい大切なのが、なぜあのような戦争を起こしてしまったのかを考察すること。二度と戦争をしないためにも必要です。

夏祭りで政治談義

一昨日から新盆まわり。お世話になっているご家庭の、新しいお盆にご挨拶をして回ります。昔話に花が咲いたりして、気がつくとノルマが果たせなかったり。それだけお世話になっているということです。自分の父の墓参りには行けませんが、それはあの世で謝らないと。

夜は盆踊り、夏祭りのハシゴ。触れ合う皆さんと政治談義。話題は民主党の党内政局が中心。「民主党、フラフラすんなよ！」とか「○○は代表選挙に出るのか？」とかそういった話題です。

いずれにしても、何のために政治をやっているのか、その原点に立ち返らなければなりません。テレビや新聞は無責任におもしろおかしく報道してますが、真実は伝えていない。もうそろそろ自分の考え方を明らかにしたいと思います。

自民党が政権党になってもネジレは解消しない

外交安全保障も難問山積、経済も難問山積。

政治が解決しなければならない課題は余りにも多いにもかかわらず、衆参ネジレで政治の機能不全はしばらく続く。

民主党政権が続いても６年はねじれ。仮に衆議院総選挙が行われて政権が交代し、自民党政権となってもネジレは解消しない。

ならばここで、参議院のあり方について、超党派で議論をするべきではないでしょうか。一院制にするとか、政党・党派から解放して議員各員の自由意志で投票するようにするとか。

政策の善し悪しを判断するのは国民の皆さんですが、物事が決まらないというのは不幸なこと。お互い虚心坦懐に考える必要があると思うのですが。

優秀な政治家の条件 by チャーチル

今日も予定にはなかったけれど国会へ。財務金融委員長と打ち合わせの後、自分の部屋に帰る途中で記者さんに遭遇。そのまま懇談。

今私の東京の事務室は、最近さながら病院の待合室のように記者さんが並んで順番待ち。時間がない時には一緒に懇談することもある。

大概は政局の話が多いのですが、私がそれほど政局に詳しいわけではない。ただ、私は帰納的に物事を考えるタイプなので、演繹的な発想をする政治家とはちょっと違うかも。

とはいえ、政局の話はあくまでブレーンストーミング。あたるも八卦あたらぬも八卦。かつてイギリスの宰相ウィンストン・チャーチルは、優秀な政治家の条件として、「将来何が起こるかを予言する能力」と「予言が当たらなかった時になぜそうならなかったかを説明する能力」と言ったとか。けだし名言。