中塚一宏の「いっこうで行こう！」

円高・円安

アメリカのポールソン財務長官は、サブプライムローン問題に関連して、「強いドル政策はわが国の国益に合致する」と発言。でもこれが当たり前のことであって、日本のようにマスコミがさも円高を悪いことのように言うこと自体がおかしい。国家の威信は通貨の価値で決まるのであって、円高は歓迎すべきことのはず。もちろんどんなにことにも弊害はありますからそれを取り除く努力をするのが政策です。
日本の政府・自民党の、生産者重視、消費者軽視の考え方が、為替の問題に現れている、そう感じます。

チベット暴動

経済を自由化すると、それに応じて政治も自由化してゆく。政治と経済はコインの裏表。いくらホンネとタテマエを使い分けようとしても、豊かになれば自由になりたいと思うのは人の常です。同時に高度情報化社会、昔は分からなかったことが、安いコストで分かるようになる。
中国共産党の一党支配も永久には続かないように思います。

迷走

福田総理は「民主党の考えがわからない」というけれども、どうも私は福田総理自身に「考え」が無いように思う。昨日も述べたように、日本銀行の総裁人事を財務省に丸投げ。相談する相手もいないような感じです。
例えば、良いか悪いかは別にして、小泉元総理には竹中平蔵氏のような存在がいたわけですが、福田総理のまわりにはそういった人がいない。総理自身に考えが無いなら、複数候補を提示して民主党と話し合うというやり方もあるはずですが、それもやろうとはしない。迷走の原因は福田総理自身の思考停止です。

政局の季節４

本日新たに日本銀行総裁人事が提案されました。でもどうも福田総理の考えがどうのこうのではなく、財務省に人事を丸投げしたような提案内容です。
日本銀行総裁は「たすきがけ人事」と言って、日本銀行出身者と大蔵省出身者が交代でつとめるのが慣例になっていました。「官僚の論理」です。日本銀行の独立性を確保するために、日銀法を改正したのですが、総裁人事については相も変わらず「たすきがけ人事」を行おうと、武藤氏を副総裁に押し込んだのであり、だから民主党は武藤副総裁にも反対したのです。
福田総理が、時間稼ぎのために、ダメを承知で提案をした人事なのか、福田総理自身が本当にどうしてよいか分からなくなっているのか、分からなくなってきました。確かに「ひょっとしたらひょっとする」のかも知れません。

政局の季節３

なかなか決まらない次期日銀総裁。福田総理もマスコミも世論や経済を読み違えているのではないかと思います。

「日銀総裁が決まらないのを嫌気して、日本経済への信頼がなくなる」とマスコミも政府もさかんに言いますが、ならば円は売られてもよいはず。ところが円は買い進まれて本日は１ドル９５円をつけました。マスコミも財務省の言うとおりの記事を書いて、失敗したと思っていることでしょう。

日銀総裁を政局の捨石にするつもりだったのでしょうが、捨石になりそうもない。そのあたりが郵政解散の時とは事情が異なるわけで。福田総理は危険な賭けに出たことになりました。

政局の季節２

さて時間がない方が党内や霞ヶ関を取りまとめるのに有利なのですが、対民主党という意味では、必ずしも有利とは言えません。
ここから先は政策の内容になるのですが、道路特定財源問題に関連して言えば、暫定税率の引き下げが与野党合意の最大の争点になるわけで、いくら時間がないからといって、暫定税率の引き下げまで与党が認められるかどうかが焦点になるわけです。
要するに、与野党合意のための修正なワケで、合意できないなら修正の意味はない。その意味で福田総理は賭けというかバクチにでたのです。ちょうかはんか、これからの焦点です。小沢代表が「ひょっとするとひょっとする」と解散の可能性に言及しているのは、こういった事情があるのです。

政局の季節

民主党が否決すると分かっていながらなぜ福田総理は武藤日銀総裁案を国会に提出したのか。武藤氏については、民主党は副総裁就任の際にも反対しているので、総裁に賛成するわけなどないはずなのに。
目的は「逆時間稼ぎ」でしょう。ついでに民主党がもめるかも、という下心もあったかもしれません。福田総理の関心は、自分の政権を維持することにしかない。そのためには、道路特定財源問題で修正を行い軟着陸させたいと思っているはずです。道路特定財源の修正を行うためには、時間はない方がよい。時間がない方が、自民党内の道路族議員と霞ヶ関の官僚に譲歩を迫りやすいからです。
日銀総裁案を民主党に否決させることで、道路特定財源問題に割ける時間を減らす。ついでに思うに任せぬ参議院の状況を自民党に周知徹底させることもできる。党内での主導権確保と霞ヶ関コントロールに腐心しているのではないか、そう感じます。

今すぐ行うべき経済政策６

現在の自民・公明両党の政権には、経済政策が全くと言っていいほど無い。そしてこれからどの方向に向こうとしているのかも、皆目分かりません。
サブプライムローン問題に端を発する経済の混乱は、日本にも影響を与えずにはおかないわけで、これ以上の金利の引き下げも出来ないのですから、政府としても対策を考えなければならないはず。歳出削減とセットで税負担を減らすことにより経済を刺激するべきと思います。

今すぐ行うべき経済政策５

歳出削減と同時の減税は、小さな政府にもなります。
そもそも、「お上」がカネを吸い上げて、各地域にバラまくことこそが問題。カネの使い道は、中央の官僚が決めるのではく、個人や地域で決めるべきなのです。
単に減税しろなどと言いません。歳出削減とセットで減税するこことに意味があるのです。

今すぐ行うべき経済政策４

可処分所得つまり手取りを増やすためには、所得課税を減らす必要があります。昨年度、今年度と定率減税が廃止されて、可処分所得は減ってしまっているわけで、これでは消費が回復するはずもありません。そういう意味で、もちろんきちんと財源を確保した上ではありますが、所得課税を減税することを検討するべきでしょう。

財源については、一般会計歳出約８０兆円、特別会計歳出約４６０兆円、歳出純計額で国庫予算は約２６０兆円ある。この約２６０兆円を見直しの対象とするべきです。