中塚一宏の「いっこうで行こう！」

再議決によりガソリン増税

暫定税率は期限切れになったので、復活ではなくて新たに増税です。

これだけムダ遣いの実態が明らかになっているのに、それらに対して具体的な手だてを打つことなく、ガソリン税を増税。「歳入欠陥が出る」というのが金科玉条ですが、歳入欠陥はムダ遣いを含めてなのですからハッキリいって話になりません。

諸物価高騰のおりから、伏魔殿のような道路特別会計にまたまた新たなおカネが流れ込むことになりました。これでは財政の借金残高もなかなか減らないでしょう。大変残念なことです。

実体経済と金融

アメリカ経済の先行き不安が言われています。その最たるものはサブプライムローン問題です。
サブプライムローン問題自体は金融問題。簡単に言うと不良債権問題です。
最近どうも株価に焦点が当たりすぎて、経済も短期的な視野でしか見なくなってしまっているのですが、金融問題であるところのサブプライムローン問題も、もとをただせば不良債権問題つまり借りたお金が返せなくなっているということ。それは実体経済が悪化しているからです。アメリカ経済の先行きは、金融面ではなくて実体面で注意を払う必要があるということです。

「恥じ知らなければ恥知らず」

さて山口２区の衆議院補欠選挙の結果が出たにもかかわらず、再議決でガソリン税を増税するという。聞く耳を持たず、というよりも自分達の行為に対する評価を無視すれば、どんな事をするにも抵抗感を持たなくても済む。「苛政は虎よりも猛し」と言いますが、まったくもって恐ろしいこと。

官房長官は、再議決に理解が得られるとしていますが、理解してほしいというのが本音のはず。ちょっとどうかしていると思います。

補選勝利

山口２区の衆議院補欠選挙、お陰さまで民主党の平岡さんが当選いたしました。当確も午後８時すぐに出たので、票差も開いているのかもしれません。

民主主義の根本原則は選挙。この補欠選挙の結果は、これからの政局に大きな影響を与えることになるでしょう。再議決をめぐる政局もあわただしく動いてゆくことになると思います。

１０億円の着服

茨城県の国民健康保険団体連合会で保険料の横領事件。驚くべきはその額で、なんと１０億円。発覚は容疑者が配置換えになったためで、配置換えにならなければさらに横領額は膨らんでいた可能性さえあります。
いったいどういう監査体制になっているのか、どうして発覚しなかったのか。メチャクチャもいいところです。あまりにも緊張感を欠いている。こういう話を聞くたびに、おカネがないという言葉に、いかに説得力がないかが分かります。

再議決

政府、自民・公明の両党は、山口二区の補欠選挙の結果によらず、衆議院の再議決によって再びガソリン税を増税する意向を表明。選挙結果によらずということは、国民の声・国民の声によらず、ということと同じです。
暫定税率はすでに失効しているわけで、再引き上げは単なる増税でしかありません。このことは強調してもしすぎることはない。政府の都合で、使い道も精査されないまま、増税が行われようとしている。「しようがない」ではすまされない事態です。

特定危険部位

アメリカから輸入される牛肉に、特定危険部位が混じっていたという話。何かの間違いで輸入されたそうですが、問題は政府の対応。典型的な事なかれ主義で、本当に残念です。
福田総理は消費者庁を創設する意向とか。でも、そうならばなおさら、消費者の立場に立って、アメリカの検査・出荷態勢に注文を付けてもらわないと。何のための消費者行政か、と感じます。

混乱？

自民・公明両党は、週明けにも憲法の６０日ルールを適用、衆議院で再議決をして、暫定税率の再引き上げを行う意向を表明しました。

官房長官は会見で、「暫定税率を再引き上げしても混乱は生じない」と述べましたが、廃止になるときは「混乱する混乱する」としていたはず。なぜ引き上げるときには混乱しないのか、まったくもって意味不明です。

我田引水というのは正にこのこと。そんな自分たちに都合のよい理屈ばかりまかりとおるようでは、政府が主で国民が従のよう。再考するべきです。

「そんなの関係ねぇ」か？

名古屋高等裁判所が自衛隊のイラク派遣が憲法違反に当たるとの判断を下しました。
私はイラク特別委員会の委員でしたが、「自衛隊の派遣されるところが非戦闘地域だ」という本末転倒の議論、「脳内戦闘地域」を目の前で聞いて、「こりゃダメだ」と思いましたが、三権分立の政体をとる日本で、高等裁判所が判断を下した事実はたいへんに重い。
自衛官といっても、幹部は所詮役人。本当に関係ないと思っているとしたら、きわめて大きな問題です。

政治に対するモヤモヤ感２

自民党は与党として法案の中身も良く理解しないまま、法案を通すことだけに全力を挙げる。成立した法律の評判が悪くても、政府を悪者にしておけば事足りる。対する野党は、賛成しようが反対しようがどっちみち法律自体は成立するから、あまり真剣に考えることなく審議する。場合によっては審議中にごねることで、与党からおこぼれをもらう。
要するに、与野党とも「何となく」やっていた政治に、反対なら反対、賛成なら賛成の理由が必要になったのです。日本銀行総裁人事はその最たるものだと思います。
いずれにしても今は過渡期。何でも反対と言われる野党に対して、何でも賛成の与党ではいけなくなったということです。