1980年代、日本脅威論が盛んに言われました。そのときと比べても、現在のほうがはるかに日本の国際社会におけるプレゼンスは拡大しています。国連分担金しかり、貿易黒字しかり、対外純資産しかり、防衛力しかりです。国連分担金は、80年代末に11パーセントであったのが、04年では19パーセント。対外純資産は、2400億ドルが1兆5千億ドルにもなっています。加えて財政赤字と貿易赤字の双子の赤字を垂れ流しているアメリカを資金的に支えているのは日本であって、正確な数字は公表されていませんが、アメリカ国債の3割から4割を日本が保有しているとも言われているのです。問題は、ここまでの圧倒的な存在感があるはずの日本が、その存在感を示しきれていないということです。
「アメリカ言いなり」とは言いませんが、ここまでアメリカに同調する理由を知りたい。国連による決議でもあれば、国連加盟国として日本もその義務を果たすのは当然のことですが、「アメリカの戦争」であるアフガニスタン攻撃になぜ自衛隊派遣という形で協力するのか、その「特別な理由」を知りたいのです。テロ特措法延長審議の際に、この点を明らかにするべきです。
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