北朝鮮のミサイル発射問題についての国連安全保障理事会において、中国とロシアが日本提案の北朝鮮に関する決議案に消極姿勢を見せています。
それもそのはずで、決議案の内容に制裁を含み強制力を伴うとなれば、場合によっては武力行使にいたる可能性も無しとはしないからです。国連軍や多国籍軍が編成された場合、中国やロシアがこれに参加しないということは考えられません。国境を接しているからです。
アメリカが六カ国協議の枠組みにこだわるのも、ここに事情がありそうです。イラクへの先制攻撃については、事前にロシア、中国の了解を取っていたに違いなく、中国もロシアもイスラム原理主義には悩まされているために、アメリカとバーターに応じたのではないか。しかし北朝鮮においては、アメリカも中国・ロシアの了解無しに先制攻撃はできないだろうし、武力行使になった場合でも中国・ロシアの協力がなければ闘いを維持できないでしょう。
決議案に制裁を含むなら、我が日本として何をするのか。経済制裁として、海上封鎖や船舶の臨検などを行う時に、そして国連軍・多国籍軍が編成された時に、日本はどうするのか、そこまで読み切っていかねばならないはずです。まさに日本自身の問題が問われているのです。
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