中塚一宏の「いっこうで行こう！」

ユーロ、じり安。

夜の会合の最中、携帯にメールが入る。ユーロはじりじり下がって、ニューヨークで円は上昇、ユーロ流通以来の最高値を更新。

東京証券取引所の売買代金の７割は海外投資家によるものだとか。日本だけの事情では株価は決まらない。為替も債権も同じこと。

３月に一息ついたかとおもわれた欧州危機が再燃か。根が財政問題だけに簡単には解決しないということが今更ながら明らかになりました。

今になって思うと、今年の一月に訪欧した際に聞いたユーロ圏再建プランも良いとことまで行ったけれど、解決にまで至っていない。もどかしい日々が続きますが、日本も他山の石としなければと思う。

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「なぜ政府は信頼されないのか」

春の勲章伝達式。昨年は大臣公務のため私が伝達役を務めましたが、ことしは大臣自ら伝達。陪席して昼食会で祝辞を述べました。

受章者の皆さんと懇談している時に出た話題が、「プロが信用されない時代」ということ。受章者の皆さんは総てその道のプロ。しかし今はそのプロが信用されない時代だというのです。

確かに「士」「師」「官」とつく職名は特に信用されていないかもしれません。その中でも一番信用されてないのは「政治家」。これは日本だけではなくどの国でも似たり寄ったり。

今の時代、権威だけでは人は信用しない。信用を醸成するためにはいろいろなやり方があるでしょうが、やはり一番は情報公開か。そう言えばジョセフ・ナイ氏らが書いた「なぜ政府は信頼されないのか」という本があったっけ。本棚から引っ張りだして読み返してみよう。

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会期末、法案の山

今日は原子力規制庁法案等が審議入り。急遽大臣答弁の補佐役として本会議に登壇することに。社会保障と税一体改革特別委員会以外は審議がストップしていたので、忙しい人は忙しくそうでない人はそうでないという国会。５月もあとわずかで、国会日程もひじょうにタイトになってきました。成立させなければならない法案が山ほどある。

社会保障と税の一体改革で消費税法案ばかりが注目を集めていますが、今年度の赤字国債発行のための特例公債法案もまだ衆議院財務金融委員会で審議中。また金融庁の金融商品取引法もまだ審議入りせず。金融関係の不祥事が相次いでいる中、早期に成立させたいものです。

その他、私の所管する公務員制度改革や独立行政法人改革などもこれから。同僚副大臣が「交通渋滞と同じで動きだしたらあっというまに全部動き出すよ」と言ってましたが、どうなることやら。

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「政治とは夢を語ること」〜再生可能エネルギー関連の規制改革

週末などの国政報告会でのテーマは、金融・行政刷新・行政改革・原発・被災地復興など。

特に行政改革については、世間の期待も大きく、報告に時間を多く取ってます。そして行政改革・行政刷新の一環としての規制・制度改革についてもお話します。年度末に私が中心になってまとめた再生可能エネルギー関連の規制改革について。これが大好評。

行政改革は期待は大きいけれど、これは切る・減らす話が中心。当たり前にやらなければならないことではあるけれど、「夢」は余り無いと思う。一方、再生可能エネルギー関連の規制改革は夢いっぱい。太陽光、風力、地熱、小水力発電など、ビジネスチャンスもあれば新しい雇用を生む可能性もある。

やはり人は「夢」を求めていることがよく分かる。かつて学生時代に居候していた延暦寺の千日回峰行大阿闍梨が言っておられた「政治とは夢を語ること」が今更ながら思い起こされる。マスコミがあまり報道してくれないのが残念ですが、これからも多くの人に知って欲しい。

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情報リテラシー

今日は息子の１２歳の誕生日。息子が生まれた年に、私は衆議院議員に初当選したので、あれから１２年経ったということか。親の欲目かも知れないが、息子もだいぶしっかりしてきたと思う。

本日も２カ所で国政報告。参加者の一人から終了後声をかけられましたが、とても印象に残りました。

高度情報化社会となり、情報を得るコストは飛躍的に低下しました、一方で情報の量はとてつもなく多くなっています。いろいろな意見があるのは良いことだと思いますが、一つ一つの意見はあくまで一つ一つの意見であって、全体を考えた意見というのはとても少ないと言うこと。その通りです。

情報リテラシー（情報活用能力）がいまほど大切な時は無いと思う。物事を多面的に分析して、全体最適を達成するためにはどうすればよいか。そうした能力をこれからの子供達に身につけてもらわねばなりません。

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「たいへんですね」と言われて その２

今日土曜日は地元で数々のベントに参加。お天気に恵まれて各地とも盛況。

老人会の運動会、小学生のカヌー体験教室、神社の戦没者慰霊祭、支援団体主催の地引き網、商工会議所主催のイベントなどなど。あちらこちらで知り合いにご挨拶、そして向こうから声をかけていただく。

中でも「たいへんですね」と声をかけていただくことが多くなった。「仕事」がたいへんですねという意味なのか、「民主党」がたいへんという意味なのか。でも一番たいへんなのは、日本そして国民の皆さんだと思う。

中には厳しい意見を頂くことも多いけれど、それでも地元はいい。太陽のもと潮風に吹かれて海を見ているだけでリフレッシュできる。

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不確実性の要素

今日は早朝から岡田副総理の代理で閣議前の総合海洋政策本部に出席。洋上での再生可能エネルギー利用について報告あり。３月末に、風力、地熱、小水力、バイオマスなどの利用について規制・制度改革を手がけたので、たいへんに興味深かった。

この一ヶ月近く気を揉んできたイラン関連の邦銀問題で明るいニュース。しかし原告側が控訴する可能性もあるので、まだまだ注意が必要。そしてもっと注意を払わねばならないのは、根っこにある欧米のイランに対する対応の厳しさ。ユーロ問題に加えてイラン関連問題も不確実性の要素。

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行政事業レビュー スタート

夕刻、行政刷新会議が官邸で開催。メインの議題は行政事業レビューの公開プロセスについて。

事業仕分けを定常化・内在化させようというのが、行政事業レビューの目的です。国の全事業約５０００件について、レビューシートをつくり、税金がどのように使われているのか、最終支出先の企業名まで明らかにするという、世界にも例のない試み。そのレビューシートをもとに、各省で事業仕分けを行ってもらうのが行政事業レビュー。

そのうちの１４府省９０件を公開します。つまり各府省で外部有識者を入れて事業仕分けを行ってもらい、公開するのです。６月７日から２１日まで。

結果は来年度予算に反映させてゆきます。ぜひご注目を。

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「ヘッドライン相場」

日本国債格下げ。影響は軽微。

それにしても最近の相場は、いろいろな情報で左右される。これをさして「ヘッドライン相場」という言葉あるのだそうで、ニュースのヘッドラインすなわち速報の見出しに敏感に反応するということ。

二十年ほど前、とあるノーベル賞学者（経済学ではない）とお話しした際に、「高度情報化は、社会特に経済を不安定にする」とおっしゃっておられました。

さらに気をつけないといけないのは、未確認情報や誤報であっても相場は動くということ。

「相場のことは相場に聞け」というそうですが、相場自身も迷っているような。先行き不透明のゆえか。

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「減点主義」

政府の中で仕事をしていると、つくづく思うのが、ついつい陥りがちな「減点主義」。役所だけではなく、ねじれ国会ということもあり政治までそうなっていると思う。というよりも日本社会全体か。

前例を踏襲して余計なことをしなければ安全運転。これでは物事なかなか変わらない。そして減点主義の持つもう一つの欠点は、隠蔽体質に陥りがちということ。いままでと違う何か新しいことをすると、叩かれる。無難に無難になりがちで、失敗を隠してしまう。

でも何をやっても褒められないなら、思い切って減点主義を恐れずやってみるべき。それこそ政治の責任と改めて思う。

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