今回のソブリンクライシスでユーロは円やドルに対してたいへん安くなっています。経済財政が悪化すると自国通貨が下落、輸出には良い環境となってそこから景気回復がスタートすることもありますが、統一通貨ユーロを導入している以上、通貨・為替政策による外需頼みの経済振興策はとれません。
また当たり前のことながら、財政が悪化しているので、政府による公共投資もムリ。加えて付加価値税引き上げによって消費も落ち込んでいる。八方塞がりのようなギリシャ経済ですが、経済浮揚策として何を考えているのかと聞くと、規制緩和という答えが返って来ました。いろいろな許認可等があって、経済の自由度がない。既得権益を打破することによって、経済を活性化するのが第一の方策。次には、公務員と民間の給与を引き下げることによって国際競争力を取り戻すことも重要だとのこと。
それだけしがらみがたくさんあるということなのでしょう。全労働者の4分の1が公務員で、給与は10年間で年平均7パーセント上がって来たとのこと。また年金の不正受給も多く、そういった不正や既得権益に切り込んでいるからこそ、厳しい政策にも支持がある理由と感じました。
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