中塚一宏の「いっこうで行こう！」

政局の季節

本日は小沢代表の京都大学での講演に随行。明日は地元で日程が入っているので、とんぼ返りしました。
久しぶりに小沢代表と懇談、最新の政局情報と他党との選挙協力状況についても話を聞くことができました。洞爺湖サミットも終わり、永田町は政局の季節。政策的にも甘め甘めの発言が目立つようになりました。内閣改造も衆議院解散と絡んで大きな注目を集めることになるでしょう。
当たり前のことながら、小沢代表は百戦錬磨の政治家。政局をめぐる発言にはとても重みがありました。

「歴史は繰り返す」２

日本のゼロ金利、金融緩和で円を引っ張り、ドルに替えて投資をする。いわゆるキャリートレードですが、これが円安ドル高の原因。アメリカは、財政と貿易の双子の赤字をファイナンスするために、日本は無くてはならない存在だし、ドルは高めに維持し続けなければなりません。しかし果たしていつまでも続けられるかどうか。
原油高も、投機が原因ではありますが、投機を規制するようなことになれば、ドルは暴落するかもしれないわけで、まるで勝ち負け度外視のギャンブルにカネをつぎ込み続けるようなものです。
世界経済がグローバル化する中で、一国の通貨が基軸通貨であり続けることが出来るのか。今一度問うべきではないでしょうか。

「歴史は繰り返す」

今から２０年ちょっと前、私は大学生。時のアメリカ大統領はレーガン氏、イギリスの首相はサッチャー氏。レーガノミックス、サッチャリズムといった、マネタリズム的な経済政策が一世を風靡した時代でした。それまでの公共事業による需要の追加ではなく、金融政策を中心とした経済政策が行われ、同時に規制緩和も景気刺激策として実施されておりました。

さてその一方で、アメリカの財政・貿易の双子の赤字と金融緩和による弊害として、ドル暴落の可能性も指摘されていました。学生ながら私は、「世界の基軸通貨がドルのままで果たして良いのか」と思ったものです。

そして２０年たった今、同じ懸念が頭をよぎります。

サミット

「国際連合は人類を天国へ連れて行くための仕組みではない。人類を地獄から救うための仕組みである」と述べたのは、第 2 代国連事務総長のダグ・ハマショルド。日本人は何かと具体的な成果を期待しがちですが、そういう意味でもサミットも、各国首脳が会うことに意味がある。もどかしいばかりの結果しか出ませんが、「そんなもの」なのかもしれません。
そんな中でも、やはりアメリカが地球温暖化防止枠組み条約の京都議定書を批准していないのが、後々まで尾を引いているように思います。政府も日米関係が良好だと喧伝するなら、ぜひアメリカにもきっちりとモノを申していただきたいものです。

「解散風」

自民党の幹部・実力者は解散時期についてバラバラの発言を繰り返しています。もちろん自民党支持者の集まりでの発言ですから、党内向けのものが殆ど。しかしこの時期、解散がいつあるかを総理大臣以外の人がペラペラとしゃべる。昔の自民党ならこんなことはあり得なかったと思う。解散権は総理だけが持っている権利だから、総理以外の人が解散時期に言及することなど、時の総理に対して失礼な話。総理の威厳が無くなっているのと、加えてこれが「解散風」ということなのだと思う。
それにしてもしかしサミットを日本でやっているですから、その間だけでも身内の発言は自粛した方が良いと思うのですが。

政界再編２

バラバラ比べをしてもしょうがありませんが、自民党よりも民主党の方がまとまっていると思う。だって民主党は野党なのですから。本格的な政権交代の無い日本の国で、与党でいるということはすなわち権力を独占できるから。野党は与党ではないのですから、権力とは無縁です。権力というちょうつがいが無いのに政党としてまとまるためには、青臭いかもしれないけれど、理念や哲学が必要になる。権力が無いにもかかわらずまとまっていられる民主党の方が、自民党よりも安定感があるはずです。

政界再編

マスコミは政策よりも政局優先。どこで誰と誰が会ったとか、誰が誰の悪口を言ったとか。そのマスコミが一番好きなネタが政界再編。自民党が民主党に手を突っ込むのも、オブラートに来るんで言えば政界再編。

でも政界再編がスタートするのは、自民党が野党に転落した時でしょう。自民党は野党になればきっとバラバラになる。与党であることだけでまとまっているのが、自民党なのですから。細川内閣ができたときに、自民党は離党者続出でした。「権力」「利権」というちょうつがいのなくなった自民党がいかにもろいか、歴史が証明しています。

小泉元総理の政局観

政策はハチャメチャですが、政局についてはやはりさすがと思う。

昨日都内での講演で、衆院の解散・総選挙の時期について、「今はやっても負けるのは分かっているが任期満了まであと１年しかない。引き延ばした場合、選択の余地がなくなって本当に『追い込まれ解散』になる。その前に、できるだけ有利な時期を選んで解散すべきだ」と述べたとのこと。政局について百戦錬磨の政治家なら当然こういう判断をするでしょう。

解散権は総理にあるわけで、総理にとって一番有利な時を選んで選挙をするのは当然です。自民党幹部が任期満了をにおわせていますが、それでは勝てないということ。解散がいつなのかは、民主党の中に手を突っ込んでくるのが前触れかなという気がします。

ガソリン１リッター１８０円

最近、心なしか車の台数が減っているような気が。ガソリン価格の高騰で１リッター１８０円に。ひところの倍の価格です。自動車販売台数も下落の一途。輸送コストとして小売商品の価格にも転嫁されるでしょうから、物価にも影響することになるかもしれません。

さらに驚くべきは、この原油高に何の対策もとられていないこと。原油価格上昇の原因が需給要因なのか、投機によるものなのか、どちらにしても何もしないなんて話になりません。サミットも行われるのですから、ぜひ取り上げるべきテーマです。

「ムダづかい」

自民党・公明党ともに「ムダづかい」撲滅に取り組みとのこと。自民党内にはムダを省いて補正予算の財源にしろとの意見もあるようです。
詳細はわかりませんし、選挙向けのポーズなのかも知れませんが、それでも結構なことと思います。これもねじれ国会の成果でしょう。
だってついこの間まで、民主党が「ムダを無くして・・・・」というと自民公明両党は「いい加減だ、無責任だ」と言い続けてきたのですから。まずはお手並み拝見というところでしょうか。