「テロとの戦い」が始まって6年たつけれど、テロは終息するどころか、逆に世界に拡散してしまっている。アルカイダを壊滅することもできなければ、ビン・ラーデンを捕まえることもできていません。加えて大量破壊兵器があるとして攻撃に踏み切ったイラク戦争も泥沼化。アメリカはイラクで四苦八苦している間に、オイルマネーで台頭してきたロシアや経済成長を続ける中国に外交戦略を引っ掻き回されているように見えます。
アメリカはインドの核保有を認めましたが、パキスタンも核を持つ。そうすると今度はイランも持つ。「持ってない」と主張していたイラクは攻撃したけれど、「持っている」と主張する北朝鮮は攻撃しない。ダブルスタンダード、トリプルスタンダードになり、迷走している。
私は外交の延長線上に軍事があることは否定しませんが、どうも今のやり方は上手くないと思う。アメリカの「テロとの戦い」という主張は理解できるけれど、上手くいかないのは、国際社会の総意ではないということ、つまり国連決議がない、国連決議を取ろうと努力していないのが関係すると感じるわけです。
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