日本は三権分立の政治体制であり、国会は法律を作り、政府はその法律に基づいて行政を執行する。その法律が正しいかどうか、憲法に合致しているかどうかは、最高裁判所が決める。これが建前です。ところが、法案の作成から運用、法律の解釈まで全て政府が一元的に行っているのが現状であり、この異常性を指摘せねばなりません。
そういう意味で、憲法裁判所が必要なわけですが、それも設置されていないし、憲法違反を審査する違憲立法審査権も、具体的な事件と関連せずに審査を行うことはほとんどありません。
内閣法制局という、政府部内の一セクション、官僚に憲法の解釈を任せていることこそ問題なのであり、政府の憲法解釈に正統性は無い。政府が憲法解釈ができるなら、立法府である国会だって立法者の意思として憲法解釈ができるはずです。
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