なにが構造改革で何が構造改革でないのか。それが分からないまま、政府・官僚・大企業に有利なことばかりが行われました。だから「構造改革」というのは弱者を切り捨てるもの、というイメージが定着してしまっています。
連合(労働組合)の会合に出席した時、その組合の委員長が、「我が社の構造改革は・・・」という挨拶をされていて、びっくりしました。その会社では大規模な人員整理が行われていたのですが、まるで人を切り捨てることが構造改革のようでした。
人員整理は、別に構造改革でもなんでもありません。それは単なる人減らしにすぎないからです。確かに経費を削れば、利益は出るでしょうが、だからといってそれをやった経営者がすばらしい経営者かといえば、決してそうではない。構造が変わったわけではないからです。人減らしだけなら、誰だって出来ますし、一時利益を上げることも簡単でしょう。日本の自動車メーカーが良い例だと思います。
時代に合わなくなった制度・仕組みを今の時代に合うように変えることこそが構造改革なのです。
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