地方税である住民税には、所得割りと均等割りの二つがあります。
今年の税制改正で、個人住民税の所得割りが、単一税率になりました。いままでは国税である所得税と同じように、超過累進構造つまり収入の多い人ほど税額が増える仕組みだったのが、今年から10パーセントの単一税率になっています。収入の多い少ないにかかわらず、同じ税率で税金を払うようになったのは、地方税である住民税が応益負担であって応能負担ではないというのが税理論的根拠です。ただし今まで5パーセント10パーセント13パーセントの3段階の税率だったので、5パーセントの税率で住民税を納めていた人は、住民税額が上がることになります。私はかつて5パーセントの単一税率にするべきという議員提案を国会に提出したことがあり、単一税率化については賛成なのですが、単一税率にするなら最低税率にあわせるべきと考えています。
いずれにしても税金の問題を考える場合は、税理論ももちろんあるし、負担という側面も見逃すことはできません。簡単で、そして皆が払う税制。自分の納税額を自分で簡単に計算できる税制に改めることが政治への意識を変えることにもなるのではないかと思います。
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