日本は議院内閣制。アメリカは大統領制。統治機構の違いがあるわけですが、安部内閣はどうやらアメリカ志向のようで、日本にも国家安全保障会議(NSC)を創設したい意向とのこと。
現状においても安全保障会議というのがあって、国防の基本方針や緊急事態への対処について、安全保障会議に諮ることになっていますが、それとの関係も不明確なまま。
日本版NSCでは集団的自衛権行使について議論をしたいと言うのが総理の意向のようですが、まずは内閣、総理自身がいったい何をしたいのかがよく見えてこない。
かって私は意思決定を迅速にするためには、あらかじめ閣僚を指定した上で、有事の場合に召集するという、イギリスの戦時内閣に倣った組織を提案したことがありますが、いずれにせよまずは国防の基本方針があってから、非常事態への意思決定組織を整備することが必要なはず。
どういった場合に自衛権を行使するのか、どういった場合に国際平和協力を行うのか、それを決めた上での組織論でなければ、機構いじりで行政改革にも逆行するし、今までの日本の対応自体が場当たりのそしりを免れ得ない。どうも政策論と組織論がごちゃごちゃになっているような気がしてなりません。
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