法人税減税が盛んに言われる一方で、家計への負担は上がりっぱなし。所得税・住民税は、定率減税の廃止によって2割程度増税になっていますし、加えて控除の廃止によっても負担増となっています。社会保険料の負担増も会わせれば、この5年間で約10兆円家計の負担は増えているのです。
法人税減税の背景には、交際競争力の確保という問題がある訳ですが、それにしても企業を減税し、家計を増税し続けるのは少々異常な事態と言わざるを得ません。とるべき税制改正の方向は逆のはずです。
労働分配率が上がらない、つまり企業収益の改善が働く人に還元されないなら、財政のもつ所得再分配機能を強化しなければなりません。加えて、高齢化社会、成熟社会のあり方にもかかわる問題として、消費による景気喚起を考えて行く必要があります。
財政による所得再分配機能を取り戻すため、所得課税における各種控除の原則廃止と、手当の充実強化、また消費喚起のためにローン利子控除制度の創設と、年金支給額の維持を提言します。
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