中塚一宏の「いっこうで行こう！」

政治と経済

臨時国会がスタート。論戦の中心は経済。年末に消費税再引き上げの判断を控えているのだから当たり前か。

以前から指摘してきた通り、円安やらなにやらで、物価は上昇しているけれど、賃金の伸びはそれに追いついていない。景況感は良くなる一方で、生活実感は悪化してゆく。これは政権にとってはダメージになる。

円は対ドルで１１０円にのせたけれど、この流れがこのまま定着するのか、そしてさらに円安になれば、輸出企業の業績が回復して賃金が上昇することになるのか、神ならぬ身の知る由も無し、だけれど、ここが最大のポイントになるだろうと思う。

防災・減災のために

防災をテーマにしたパネルディスカッションにパネラーとして参加。他のパネラーは、被災者の方、発災直後にボランティアで被災地入りされた方、そしていま被災地で復興に取り組んでいる方。

内閣府副大臣・復興副大臣としての経験をお話しさせていただきましたが、パネラーの皆さんの素直な疑問、問いかけには考えさせられることがとてもたくさんありました。

ひとりひとりが常に災害を意識するようにするのは当然ながら、復旧・復興ということについては、地域にリーダーが必要不可欠。その意味で、地方分権・地域主権をもっと推進することは、防災・減災に大いに貢献することになると思います。

厳しい質問も多かったけれど、一方で復興に対する被災者の心構え、というような話もあり、たいへん頼もしく思いました。やはりここでも自立が大切ということが結論でした。

伊豆熱川に温泉発電を見に行ってきました。

伊豆半島の熱川に、温泉発電を見に行ってきました。以前、小水力発電でお世話になった、一般社団法人　自然エネルギー利用推進協議会の皆さんにもご同行いただきました。

東伊豆町は、「エコリゾートタウン」と銘打って、いろいろな再生可能エネルギーを手がけていますが、温泉発電もその一環。いわゆるバイナリ発電というもので、１００度の湯温があれば発電するとのこと。

温泉を貯蔵している温泉槽から熱源になる温泉水を熱交換器に通し、バイナリ発電機に温水を供給しま す。この方式なら、新たに温泉を掘る必要もなく、比較的簡単に始めることができるようです。装置もひじょうにコンパクト。

初めての試みなので、トライアンドエラーがあるとのことでしたが、ぜひ頑張っていただきたいものです。お忙しい中、ご説明いただいた東伊豆町役場の皆さん、毎度お世話になっている自然エネルギー利用推進協議会の皆さんにに感謝。

「是々非々」

最近、政党内の路線対立や新党結成ななどで、「是々非々」という言葉を耳にする機会が増えました。

「何でも反対」が良くないのは当たり前で、どんな政党でも多くの法案には賛成しているものです。対決法案と言われるものは、政策的にも政治的にも反対することになりますが、その対決法案ばかりをマスコミがクローズアップしてしまうので、野党は何でも反対しているかのごとく見えてしまいます。

何が言いたいかというと、「是々非々」なんていうのは言わずもがな。当たり前のことです。ことさら「是々非々」を強調するのは、政権に協力する、ということ。

公共工事の未消化

公共工事の未消化が１６兆円で過去最高とのこと。

震災復興もありますし、累積ですからすべてが問題ありとはしませんが、いずれにせよ発注工事の額が激増しているのは事実です。

心配な点は３つ。一つ目は工事能力を上回って財政出動をしているのではないかということ。二つ目は、被災地以外の公共工事増によって、復興が遅れるのではないかということ。三つ目は、結果として財政健全化が遠のくのではないか、ということ。

予算執行は政府の責任、しっかりやってもらいたいものです。

 

スピード違反気味の円安

スピード違反気味の円安。これまでは円安になってもかつてのように輸出が伸びなかったのですが、これから輸出がどう推移するかは、大きなポイント。一方で、輸入物価の値上がりは、これは待ったなしで効いてくることになります。

日本は異次元緩和を続けると言っているし、これはしばらくは変更のないところ。ヨーローッパも似たり寄ったりですが、アメリカは逆で金利を引き上げることになるだろうから、大きなトレンドは変わらない。

円安が輸出回復につながり、企業収益の好転が賃金上昇につながって、消費が増えるのがベストシナリオでしょうが、賃金上昇が円安による物価上昇を上回るかどうかがポイント。

内閣改造の世論調査

安倍内閣改造。各社の世論調査を見ると、上昇傾向は明らかで、世論対策という意味ではまずまず成功か。

一方で、「支持しない」理由の中で「政策に期待が持てないから」というのが増えてきてます。これはやはり「アベノミクス」への期待、生活改善への期待が、勢いをなくしているからだと思う。

実際各種指標を見ても、物価上昇に賃金上昇が追いついておらず、生活は苦しくなっている世帯の方が、多いのではないかと思います。

その意味で、三本目の矢よりも地方創生に軸足を置くことになるのでしょう。バラマキにならないことを。

せめぎあい

久々に日本銀行の方から説明を受けて、今更ながら思うのは、経済特に景気は、「目先」のことだということ。拡大再生産が前提なので、成長しなけりゃ話になりません。当たり前と言えば当たり前の話ですが。

政治の立場にあっても、前述の通り、景気が良くないと政権基盤が安定しない訳で、やはり「目先」の議論が多くなってしまいます。

しかしそこで踏みとどまって考えてこそ政治。つまり「目先」のことのみならず、「将来」のことも視野に入れるということ。これも当たり前と言えば当たり前。

「目先」と「将来」のせめぎあい。経済が政治の大部分を占めるようになると尚更です。だからこそ「将来」の視点をいつも忘れてはならんな、とこれも今更ながら思います。

 

内閣改造

安倍内閣が改造。１年８ヶ月ぶりということで、久々。

改造の必要性というのはそれぞれだけれど、やらざるを得ない改造と、やりたくてやる改造と、今回の場合は、きっと後者だろうと思う。いろいろな思惑を折り込んだ人事。

それにしても、派閥均衡・当選回数順送りも少なくなりました。これも小選挙区制導入によって、かつてよりは政治に緊張感がもたらされた結果かも知れません。