温暖化対策税には、二つの効果がある。まずは課税によって化石燃料の価格が上がることによって、消費が抑制されるという効果。これを価格効果という。他方、温暖化対策税による税収でエネルギー高度化事業等を実施して、温室効果ガスを抑制するという効果。これを歳出効果とする。
現在の揮発油税や軽油引取税の旧暫定税率を廃止すると温室効果ガスが1パーセント増えるとのこと。つまり数兆円単位でガソリン等に課税してもあまり価格効果は期待できない。石油石炭税の方が、少ない課税額で同程度の価格効果が期待できる。いずれにしても、検討を加えた結果、課税による価格効果はあまり期待できないとのことでした。
他方、歳出効果の方は、国がエネルギー高度化推進の呼び水としての事業を行うことによって、温室効果ガスの削減に資することができる。すでに閣議決定されているエネルギー基本計画によれば、2030年に1990年比30パーセントの削減を目標としています。
価格効果と歳出効果と。両方勘案して出した結論が、今回の提言案です。
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