中塚一宏の「いっこうで行こう！」

経済政策雑感

物価の下落が止まらない。しかしながら数年前のように金融システムが不安定ということもないので、デフレスパイラルというのにもあたらない、というのが、本日お目にかかった金融当局の方の見方。ということは、日本経済に足りないものは「需要」か。

ただでさえ厳しい財政事情の折から、政府による需要創出にも限界があるわけで、経済政策としてとれるオプションは非常に少ないように感じますが、とある方とブレーンストーミングをしていて出てきたポイントは二つ。

一つは、限られた予算を「賢明な支出」に特化して経済対策とすること。いま一つは、財源調達をファイナンスととらえて、特別会計を含めてカネを融通して捻出すること。

いずれにしても一番必要なのは、国民の皆さんの信頼です。信頼がなければ「賢明な支出」にもならないし、資金融通もただの「埋蔵金の取り崩し」になってしまうからです。

日航問題

かれこれ私も政治の世界に２０年近くいますが、金融機危機がいわれたはじめた平成１０年前後から新しい倒産法制が施行されだしました。また同時に事業会社を再生させるための公的な枠組みづくりも行われましたが、これだって一昔前からすると倒産したのも同然。それまでは破産・和議・会社更生などしかなかったわけで、今では「倒産」という場合でも「実質的に」などと新聞などには書かれるようになっています。

以前なら倒産だと言われていたような会社でも、再生することができるようになりました。しかし透明性を確保したり、モラルハザードが起こらないようにすることの重要性は以前よりも増しています。かつて衆議院の財務金融委員会においても野党時代徹底的にこの部分を追求したものでした。

皆が納得する、といってもなかなか難しい訳ですが、それでも国費を使う場合には納税者の納得が欠かせないことは言うまでもないことです。

G２０

世界経済の行方は依然として予断を許さず。特にアメリカ経済は言われているよりも弱い気がします。

しかしながら、各国がとっている政策の中には、常識的でないものが多い。非常時の政策を解除しようとするとすぐ「出口政策か？」と騒ぐのはマスコミの悪い癖。

さて経済政策も国益のために行うもの。というとこで経済がグローバル化していると言っても、日本独自の政策をしっかり打ち出してゆかねばなりません。他国の都合で、あるいは他国に配慮しすぎて経済政策を誤ったことが過去に何度もあるからです。

中小企業支援のあり方

今日は選挙区内の中小企業の実情について、事情通の方とディスカッション。中小企業支援というと、金融関係が多いのですが、実際現場ではもちろん金融関係の支援もありがたいのだけれど、もっと必要なことは、仕事がないということなのだそうです。

つまり「中小企業支援とは中小企業を回っても仕方がない。大企業へ行って中小企業のために仕事をつくってもらうことが必要なのだ」とのことでした。例えば、中小企業の中には素晴らしい技術力、それも職人的な技術を持っている会社が多いワケで、そういった中小企業が大企業の発注する試作品などを受注できる環境を整えてこそ、中小企業支援なのだということ。

もうすぐ国会で「貸し渋り・貸し剥がし法案」の審議がスタートしますが、大いに参考にさせていただきながら議論したいと思います。

理事予定者懇談会

今日は財務金融委員会の理事予定者懇談会がありました。古巣の財務金融委員会に復帰。以前と違うのは、民主党の理事予定者が５名。４年前に私が理事を務めていたころは、民主党の理事は３人でしたから本当に多くなったものです。対して自民党の理事は２人。公明党が１人に、オブザーバーとして共産党の方がお１人。

衆議院の予算委員会も終わり、参議院の予算委員会も来週には終わります。そうすると今度は新任の大臣の所信に対する質疑が行われ、次に法案の審議へ。そう考えると、日程はひじょうにタイトです。

今日は初顔合わせの顔合わせのようなものですが、野党の言い分を聞いていると、自分が野党のときならそう言うだろうなと思うことばかり。その意味で自分の野党時代を振り返りながらの懇談会でした。

二大政党政治と「巨大与党」

２００５年の郵政解散では自公政権が衆議院で３分の２異常の議席を獲得。当時は「巨大与党」と言われたものでした。そして２００９年の政権交代選挙では民主党単独で３０８議席を獲得。単独政党としては過去最高の獲得議席なのだそうですが、今の民主党に対しても「巨大与党」との声もある。

数が大きいと、「横暴」といったイメージがあるのは分かりますが、だからといって二つの政党の議席数が接近していないと二大政党政治ではないかというと、そうではないはず。２００５年の郵政解散の時には、民主党は１１３議席にまで落ち込み、私も落選しましたが、それでも４年後は３０８議席を獲得して政権交代を実現。つまり二大政党政治となっているのです。

だから二大政党政治とは、議席数が接近していることではありません。ボロ負けした政党も「他日を期す」ことができるのだから、それは二大政党政治です。 

小沢陰謀史観

新しい陳情（？）処理の仕組みにつていは、たいへんに多くの皆さんからご関心を頂いています。

新聞などの論調は、「これでますます小沢一郎幹事長に権限が集中する」という、ひじょうに陳腐なもの。年末近くになると始まる「霞ヶ関詣で」（もう始まっている）を良しとしているのかどうか、こちらからマスコミの皆さんに聞いてみたいところです。

本日民主党の組織委員会が開催されましたが昨日実際に岡山の民主党県連を訪問した細野委員長によれば自治体の首長さんたちには好評だったとのこと。官僚に頭を下げなくても良くなるなるのだからある意味当たり前です。

霞ヶ関詣でにかかる経費も税金。しかも選挙で選ばれた住民の代表が試験でうかった官僚に頭を下げて予算をつけてもらうなど、どう考えてもおかしい。なんでもかんでも小沢一郎氏を悪者にしないで、物事の本質を報道していただきたいものです。

冬への予感

今日は寒い一日でした。

事務所で来客の方とお目にかかった後、地元商店街のイベントへ。商店街の皆さん、お寒い中ホントにご苦労様でした。

予報だと明日からはまた暖かくなるということですが、１１月ですから寒さはこれから本番。今日は富士山もきれいに見えていました。

１１月は国会。１２月は予算編成。年が明ければまた国会。そして参議院選挙。「ちょうどいい天気というのはないな」と思いながらそんなことを考えました。

新しい試み その２ 陳情（？）処理の方法

今日は正副幹事長・党務委員長代理会議。そこでテーマになったのは新しい陳情（？）処理の仕組みについてです。

この件は民主党の組織委員長代理としてかかわっている問題。陳情（？）と書いたのは、陳情というと、何かしら上下関係というか、主従関係があって、下が上にお願いをするといったイメージがありますが、そうではなくて、都道府県連が政府・党の政策決定プロセスにどのようにかかわるかということ。もちろんその中には、地域振興関連の公共事業なども含まれていて当然です。

各種団体にだって、都道府県レベルの組織を持っています。地域の団体同士で普段からよく擦り合わせをしておくことも重要。地方が中央にお願い（おねだり）するのではなくて、地域からの政策をどのように政府・党に反映させるのかということ。ぜひ成功させたいものです。

明日は連休の谷間ですが・・・

世間様は飛び石連休、月曜日休めば４連休ですが、明日は国会開会日。

私は古巣の財務金融委員会でまたまた理事をつとめることになりましたが、財務金融委員会は例の「貸し渋り・貸し剥がし対策法案」を審議することになります。予算委員会を衆参両院で開催してその後財務金融委員会で法案審議となると、平日の日程は殆どといっていいほどありません。

ということで臨時国会は日程が窮屈なので、明日の連休の谷間の４日に予算委員会が開会されます。また同時に正副幹事長・党務委員長代理会議も開催されることになりました。国会冒頭からいきなり情勢緊迫です。