ずっと景気は拡大してきたといわれていました。ここまで急速に悪化すると、「良かった」といわれてきた景気の中身を今一度検証してみる必要があると思うのです。
好調だった企業収益ですが、第一に人件費コストを削減したことが大きい。その反面、非正規雇用の増大が顕著です。つまり正社員を減らして非正規に切り替え、人件費を浮かすことができた。第二に、日本銀行による低金利と金融緩和で、ずうっと円安基調で推移しました。これにより輸出が好調であったわけです。
だから景気回復といっても非常に脆いものでしかなかった。構造改革とさかんに喧伝されましたが、実際は砂上の楼閣のような景気回復だったのです。
コメント