日米関係が重要であることには論を待ちません。また私自身、武力行使が外交において重要な要素であることも否定しません。問題は、日米関係が重要であることと、インド洋上で給油活動を行うことに、合理的な説明がなされていないということです。
同時多発テロでは日本人も犠牲者になっているという意見もありますが、もしそれを理由にインド洋上の給油活動を正当化するなら、日本として個別的自衛権を行使することになる。昭和のはじめに日本は山東出兵を行いましたが、これは在留邦人の保護を名目とした個別的自衛権の行使でした。泥沼の日中戦争の始まりです。
情緒論だけではなく、もっと考え抜かねばならないのではないかと思うのです。国益という言葉で世界中に軍隊を派遣するような国になって本当に良いのか。その国益とは一体何なのかを明確にするべきではないでしょうか。
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