私が政治の世界に入ってから15年が経った。この間、日本の政治はたいへんな激動を経験した。それとともに、政党指導者、リーダー像も変わったように思う。特にこの参議院選挙はそのことを痛感させた。
今回の参議院選挙の争点に年金問題、特に「消えた年金問題」があった。この消えた年金問題への対応を誤ったことが安倍総理にとっては致命的であったと思う。
誰もこの「消えた年金問題」の責任が安倍総理にあるとは思っていなかったはずだ。当然関係者の責任はさかのぼって問われなければならないことは言うまでもない。しかしその責任問題は現下の問題に対する答えを出してからであることは言うまでもない。その意味において、「消えた年金問題」はまさに危機管理問題であった。人間誰しも過ちはおかす。そしてその過ちに対してどのように迅速に対処し、リカバリーできるかを、きっと国民は注視していたはずである。小選挙区制度という、政党本位の選挙制度であるからなおさらその政党の指導者としての資質が厳しく問われる選挙であると言えよう。
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