中塚一宏の「いっこうで行こう！」

財政健全化への道筋

今日も慌ただしい一日。財務金融委員会では、ギリシャ問題その他をテーマに議論。

党内外で、財政健全化のためには税金とくに消費税引き上げが急務という意見がありますが、「赤字がたいへんだから税金上げます」なんていうのは、本来政治家のする話ではありません。「売上額が落ちているから商品単価を上げます」なんて、単純にいう経営者がいないのと同じことです。

商品開発をした上で、付加価値をつけて商品価格が上がる場合はある。でもそれより大切なことは、ヒット商品を生み出すことや、新技術によって経費を合理化すること。低価格化によって売り上げを伸ばすこと。

つまり、税収を得ることができるような新産業、「２１世紀の日本の飯のタネ」を見つけることです。その議論なしでは、単なる増税。役人任せといわれて仕方がありません。

連立政権

私もかつては少数政党の自由党にいたことがあります。自自連立当時は、当選前で自由党の事務局にいて、それでもいろいろな政治の舞台裏を見ることができました。

小党が大政党を振り回すように世間では思うかもしれませんが、現実はそんなことはできません。だから政策実現が不可能と分かって、自由党は連立政権を解消することとなったのですが、現在もきっと変わらないと思う。

今私は大政党の民主党の所属。連立のパートナーはいずれも小政党。小政党は小政党で悩んでいるのだろうなと思います。

今日の国会

さて昨日の深夜国会ですが、野党自民党の抵抗で開会は午後８時４０分からになりましたが、途中から自民党は審議拒否の退席。翌日の１時くらいまでかかると思っていましたが、結局昨日のうちに終わりました。

今日の朝、野党が途中退席したので、今日からも国会は不正常化と思いましたが、ところが朝からの委員会は野党の皆さんご出席。これにはちょっとビックリ。普通なら昨日退席したのだから今日の審議も全部欠席するかと思いきや、そうではない。

原則とか、スジを通すとか、一切関係ない。これはこれで恐ろしいことです。 

深夜国会

今午後８時３０分ですが、１０分後から本会議が始まります。

国会は暗くならないと物事が決まらないことが往々にしてある。今日もそうですが、午後１時開会予定が７時間遅れました。所要は４時間の予定なので、午前零時を過ぎます。日をまたいでは本会議を開催できないので、いったん今日中に終わらせてから、明日再開することを議長が宣告。これを延会手続きといいます。

待つのも与党の役割のうち。メンツや意地がぶつかり合うのも政治と分かっていても、なんともやるせない。早めに中身のある審議をしたいものです。

「臨時異例の措置の終わらせ方」

ガソリン価格が高止まりしていて、ちょっと心配。

全世界規模で行ってきた金融緩和。そろそろ行き渡ってカネ余りではないか、という時にギリシャ危機。というわけで原油価格は下がってきてはいますが、不安定な相場になっているように感じます。

ヨーロッパ中央銀行が、例の国債買い入れによって供給した流動性を吸収するための不胎化政策を発表。依然として綱渡り的な政策運営が続いているようです。

何事によらず危機対応は撤退の仕方が難しい。「臨時異例の措置」も馴れてしまえば当たり前になるからですが、あまり注目はされないし、場合によっては評判も良くないけれど、「止める」決断こそリーダーシップだと思います。

ギリシャ危機

欧州中央銀行は、ユーロ防衛策として財政危機国の国際買い入れを実施。しかし価値が持ち直す見込みのない資産を背負い込むわけですから、確実に欧州中央銀行のバランスシートは劣化するわけで、逆にユーロの信任が揺らぐことになるのではないか、そう感じます。

そういった危機対応を実施しなければならないくらい事態は深刻だということでしょうが、それにしても中央銀行の財務の健全性を確保しないことには、危機はまさしくヨーロッパ全体の問題となる。

財政の健全性を確保すると同時に中央銀行の健全性も確保すること。妙案はありませんが、日本の場合、今のうちにできること、やってはらないことを具体的に考えておく必要がありそうです。

新しい公共 ライフセービング

小沢幹事長三度目の事情聴取。展開が早すぎるような気もするが、そんなものなのかどうか。

本日はお世話になっている日本ライフセービング協会の全日本プール選手権大会の開会式出席のため、横浜国際プールへ。

私の暮らす藤沢市の鵠沼海岸は、海水浴やサーフィンを始めとするマリンスポーツのさかんなところ。それだけに水難事故も多いわけで、ライフセーバーの皆さんなくしては、なりたちません。

政府も新しい公共という概念を打ち出し、官が独占していた公を、志ある人に担ってもらうという試みを開始しています。

行政の下請けではなく、役割分担。新しい公共とは、新しいものではなく、皆さんの身近にあるものを再定義することからスタートします。

安全保障委員会

今日は朝から衆議院安全保障委員会。法案審査ではなく一般質疑でしたが、質問は普天間問題に集中。当然と言えば当然、防衛大臣、外務大臣ともに出席する委員会なのですから。

外交は政府が中心になって行うものですから、与党とは言えど詳細は分かりません．その意味で今日の質疑自体興味深いものでしたが、もう少し沖縄に駐留する海兵隊の「抑止力」について、何を対象とするどういった種類の抑止力なのか、明確にした方が良いと個人的には思います。今の焦点は、５月末決着がどのような形になるか、といったことに集中していますが問題の本質が明らかにならないと、解決あるいは改善のしようがないからです。

長い本会議 国会のデジタル化を

本会議は内閣委員長の解任決議案が提出されたため、開会が２時間ほど遅れました。

解任決議案を印刷して配布する必要があるからですが、何事によらず国会は文書で動くところ。法案の国会提出の際も、電話帳のような分厚さの本になった書類が配られます。

重いしかさばる。デジタル化して配布してもらえれば、パソコンに保存しておけばいいのに、本当にいろいろな意味でもったいない。そもそも、本会議場ではパソコンの使用さえ認められていないのですが。

デジタル化・ペーパレス化によってもっと効率よく仕事ができるはずです。

中越地震のおもいで

新潟県中越地震から５年と半年。新潟県の中越地方、長岡や小千谷はかつて秘書時代に５年ほどかけまわったところ。お世話になった方もたくさんおられ、いまだに親しくお付き合いいただいていますが、中越地震の際には、心配で飛んで行ったものでした。

出発前に、差し入れのリクエストを聞くと、ポータブルテレビということでした。やはり衣食は当然ですが、その次は情報。それもみんなで一緒に見たり聞いたりできるもののがポイントなのだそうです。避難所という極限生活では、さもありなんかもしれません。

中越地震の時に私が差し入れたポータブルテレビ、先日小千谷の方が議員会館を尋ねて下さり、「あの時は本当に助かった、ありがとう」と、そのテレビを返しに来て下さいました。お固いことです。大事に使って下さっていたんだと、とても感激。

いまや携帯電話でもテレビが見られる時代となりましたが、ちょっとした思い出の品になりました。