党首は文字通り政党の「顔」である。と同時に、政策そのもの、政策実行の担保そのものである。
どんなに良い政策であっても「その党首に実行できるのか」と疑問をもたれれば、政権を任せられることはないだろう。党首の危機管理能力も、その意味においてまさに政策実行の能力に等しいからだ。
高度情報化社会は、「Winner takes all」(一人勝ち)の傾向を拡大させる。この2年間の国政選挙を見ているとつくづくそう感じる。従来の日本型リーダーは、利害調整型が多かった。自民党で言えば派閥間の調整がリーダーにとって最大の仕事であり、調整こそがリーダーシップであった。これからは政策とその実行力としてのリーダーシップが求められるようになる。「選挙で受ける」というだけの視点でリーダーを選出したり、「結束を重視する」ためだけにリーダーを選んでいる組織は、きっと時代の変革の波に取り残されてゆくに違いない。政党という組織が今まで以上に重みを増している中、リーダーの重みも今まで以上になってゆくことは間違いない。
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