内閣府は昨日、来年度予算案を前提に、国と地方の基礎的財政収支、プライマリーバランスを黒字化する政府目標達成のための財源不足額が16.5兆円から9.5兆円に縮小するとの試算を公表を公表しました。7兆円の余裕ができたわけですが、消費税1パーセントで2.5兆円の税収ですから約3パーセント分楽になったということです。
消費税率の引き上げは必要ではないのではないか、という論調もマスコミに出てきていますし、政府・自民党は逆に消費税引き上げ不要論を打ち消すのに躍起のようですが、法人税の引き下げ議論が公然と言われる中、財源に余裕があるにもかかわらず消費税を引き上げるとなれば、法人税率を下げるために所得税と消費税を上げるのか、ということになるでしょう。
結局、望ましい税制の姿をきっちりと打ち出すこと無く、財政の帳尻合わせだけで税制を議論するからこうなってしまう。安倍首相も、労働分配率を上げて欲しいと企業に依頼するなら、まずは法人税と所得税のバランスについても議論する必要があるし、それが政治の役割のはずです。
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