中塚一宏の「いっこうで行こう！」

「新しい公共」ステップツー

地域貢献や社会貢献をしてみたいという方はたくさんいらっしゃる。経験・技能ともに豊富な方々。

しかしながら、ボランティアと会社組織の作法はちょっと違う。会社時代の人間関係ややり方を、地域活動に持ち込もうとした結果、その団体自体が立ち行かなくなった例が、私のまわりにも多数存在します。

会社人間として人生の大半を過ごしてきたのだから、どうしてもそうなる人が多いようですが、やはり郷に入りては郷に従え。慣れる必要があると思う。

ボランティアのやり方研修と、ボランティア人材の人材バンクの役割を持つ組織が必要だと思います。これも立ち上がりは行政が主体となっても良いけれど、ゆくゆくはボランティア団体が行うようになって欲しい。

「新しい公共」ステップワン

誰かのために、地域のために何かしてあげたい、と考えている方はとても多い。また長寿社会の進展に伴い、様々な経験やスキルをもった人たちが、地域には沢山いらっしゃる。

そういう志のある人たちが、集まって何かしたいと思っても、集まれる場所が無い。

例えば、学校の空き教室などを、そういう地域の団体に解放する、あるいは商店街の空き店舗などを借り上げて提供する、やり方は様々ですが、そういった施策が必要なのではないかと思います。

これをサポートすることで、多くの団体を立ち上げることができるはずです。

「あたらし公共」スリーステップ

「すべての人に居場所と出番を」を標榜してスタートした「新しい公共」。

そもそも発想は、社会・経済の変化によりライフスタイル自体が変わってゆく中で、「新しい生き方」というか、「新しい生きがい」というものを考えよう、ということだったと、自分自身としては解釈しています。

高度成長時代、生きがいイコール仕事だった時代。そうではない時代が始まろうとしていると思います。だからこそこれからもその必要性は変わることが無いと思う。

人々の善意と自発性に期待するのが根本だけれども、立ち上がりは行政が支援する必要もある。必要なことは３つ。備忘録として書き記します。

「三本の矢」に欠けているもの

「アベノミクス」という言葉は、第一次安倍内閣においても使われていて、中川秀直氏（元自民党幹事長）が名付け親であると、最近知りました。中川氏は「三本の矢」という言葉も使っていたとのこと。

「アベノミクス」という言葉自体が、実はリバイバルだったということ。その頃から中身が今と同じであったかどうかは知りませんが、金融緩和にしても、財政出動にしても、成長戦略にしても、従来の政策の延長線上であることは間違いない。

そこに無いのは「改革」。「改革」という言葉自体、使い古されうんざりしている人も多いと思うけれど、「真の改革」というのはまだ行われていないし、その必要は益々増していると思う。

「親思ふ心にまさる親心」

「親思ふ心にまさる親心」。

小泉元首相が原発ゼロ発言。きっと息子が復興政務官に就任したからだと思う。卑俗な言葉で言えば「親バカ」か。

でも子供を含めて子孫のことを考えれば、原発ゼロの方向性は間違っていないとも思います。官民上げて再生可能エネルギー・省エネルギー技術の開発に取り組むことは、日本のため、世界のためになるに違いありません。

懐旧談

当選同期落選同期の友人、旧知の官僚と一献。

前政権の懐旧談。というものの、やはり反省が大半。政権運営の未熟さももちろん、個別政策についても、あまり語られることのない裏話も含めて、話は尽きません。

しかし最近は、こういう話こそ、当時の関係者で徹底的に検証するべきではないかと思えてきました。それこそが今日に至っても解決できていないいろいろな課題に答えを出すことに繋がるかもしれないからです。

 

金融庁検査

最近テレビドラマの影響もあって注目される金融庁。さらに金融機関の不祥事。昨年、大臣、副大臣の時も、不祥事目白押しで対応に追われました。

その時もよく言われたのが、「金融庁は検査で見抜けなかったのか」ということ。金融庁のウィークポイントは人のやりくりです。

財政事情厳しい折から、人員は簡単には増やせませんが、いかに限られた人員で効率よく検査・監督を行うかは、金融庁にとって最大の課題。きついけれど検討と健闘を期待したい。

消費税引き上げで年金保険料引き下げを

消費税引き上げ対策に公共事業や企業減税を行うくらいなら、「社会保障と税の一体改革」の原点に立ち返って、社会保険料負担を軽減するべきだと思う。

私の長年の持論は、消費税を財源とした、基礎年金の全額税方式化。つまり消費税を引き上げて、年金保険料を引き下げるというもの。

年金保険料には企業負担分もある。厚生年金保険料や国民年金保険料、共済掛け金を引き上げれば、その方が経済効果も大きいはず。

「社会保障と税の一体改革」

来春の消費税引き上げが決定。いろいろな想いが去来する。

その「いろいろ」については、また改めて綴りたいと思いますが、私的なことは別にして、消費税引き上げは、社会保障のためであったことは間違いない。

しかし今の政権の財政支出のあり方を見ると、疑問に思うことばかり。カネに色はついていないのだから、消費税引き上げ分で、経済政策と称して公共事業を積みましたり、設備投資減税を行うのは、違うはず。

ぜひ社会保障と税の一体改革の原点に戻ってもらいたい。